集中モードも、iOS 15で注目しておきたい新機能の1つだ。iOS 14までのiOSにはおやすみモードが搭載されていたが、この機能を拡張。おやすみモードも、集中モードの中の1つのシーンに含まれるようになっている。こうした経緯があるため、呼び出し方はおやすみモードと同じで、コントロールセンターのボタンを押す。iOS 14まではワンタップでよかったが、iOS 15では2階層目ができ、どのシーンを適用するかを選択する仕組みだ。
シーンごとのカスタマイズをより細かく行えるようになったのも、集中モードの特徴。標準では、「パーソナル」や「仕事」「睡眠」といったシーンが用意されているが、ユーザー自身で新たなラベルを設定することができる。ユーザーが追加できるのは、「ゲーム」「フィットネス」「読書」「運転」の4つだが、「カスタム」を選んで自分専用のシーンを作ることも可能だ。例えば「ゲーム」を選ぶと、ウィザードに沿って選択肢を選ぶだけで、ワイヤレスコントローラーを接続した際に自動でオンになるように設定できる。
集中モードは、設定した時間帯や場所に応じてオンにできる他、特定のアプリを発動の条件にすることが可能。ゲームや動画アプリなどを起点に、自動的に有効にできるというわけだ。また、「スマートアクティベーション」を使えば、位置情報やアプリの利用状況に応じて自動的にオンになる。コントロールセンターから都度、オン・オフを切り替えるのが面倒というときには、こうした設定を活用するといいだろう。
単に通知を制限するだけでなく、ホーム画面の構成をガラッと入れ替えることができるのも、おやすみモードにはなかった集中モードならではの特徴だ。より正確に言うと、集中モードの設定時に、特定のホーム画面だけを表示できるようになる。4画面分設定しておいたホーム画面のうち、「仕事」がオンになったときには2画面目と3画面目だけを表示するといった具合で、ホーム画面を丸ごと入れ替えるようなことはできない。
ただ、工夫すれば、使い方によってホーム画面全体を入れ替えることも可能だ。1画面目と2画面目に仕事用のアプリ、3画面目と4画面目にプライベート用のアプリ、5画面目にゲームを置いておいたとする。集中モードで「プライベート」がオンになっている場合は、1と2と5だけを表示、「仕事」になっているときには3、4を、ゲームを集中的に遊びたいときには5だけを表示すればいい。Appライブラリの登場に伴い、ホーム画面には同じアプリを複数回配置できるようになったため、シーンに応じたホーム画面を作っておき、必要に応じて集中モードで呼び出せばいいというわけだ。
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