大手キャリアだけでなく、SIMフリー市場でも4Gから5Gへの移行が進んでいる。今夏、特に人気を集めているのが中国メーカー製のミッドレンジモデルだ。オウガ・ジャパンが6月11日に発売した「OPPO Reno5 A」と、Xiaomiが7月2日に発売した「Mi 11 Lite 5G」は、どちらも国内全キャリアの5G(sub-6)に対応。日本でのニーズが高いおサイフケータイ(FeliCa)にも対応している。
発売時点でのメーカー希望価格が税込み4万3800円で並んでいることもあり、どちらを買うべきかを迷う人もいるだろう。そこで両モデルを徹底的に使い比べてみた。
まずは、両モデルの主な仕様の違いを押さえておこう。
Reno5 Aは約6.5型の液晶ディスプレイ、Mi 11 Lite 5Gは6.55型の有機ELディスプレイを搭載。明るさを最大に設定して同じ画面を表示させてみると、Mi 11 Lite 5Gの方が明るく、高いコントラストで表示された。
大きさは同等に見えるが、手にした印象には大きな差がある。Mi 11 Lite 5Gの方が薄くて軽い。だからといって、Reno5 Aが重いわけではなく、5Gスマホとしては標準的なサイズ感。Mi 11 Lite 5Gの背面パネルがフラットであるのに対して、Reno5 Aはエッジが曲面で手になじみやすい。手にしたフィット感は、Reno5 Aを好む人もいるはずだ。
ボタンや外部インタフェースを比べてみた。Reno5 Aは、右に電源キー、左にSIMスロットと音量キーを搭載。下部にUSBポートとイヤフォンジャックを備える。指紋センサーは背面に搭載している。
Mi 11 Lite 5Gは、右に音量キーと、指紋センサーを兼ねる電源キーを搭載。左側には何もなく、底部にUSB Type-CポートとSIMスロットを備えている。
どちらもSIMスロットには2枚のnanoSIMを挿入でき、2枚目のSIMはmicroSDとの排他利用になっている。
大きな差分は、Reno 5Aに3.5mmのイヤフォンジャックがあることと、指紋センサーの位置が異なること。なお、Mi 11 Liteは、イヤフォンをUSB Type-Cに挿すための変換アダプターが付属している。
プロセッサは、Reno5 AがSnapdragon 765G(最大2.4GHz)、Mi 11 Lite 5GはSnapdragon 780G(最大2.4GHz)を搭載している。Snapdragon 765Gは2020年から多くの機種が採用しているが、Snapdragon 780Gは、Qualcommが2021年3月に発表した7シリーズの最新チップで、5nmプロセスで製造されている。
【訂正:2021年8月17日10時20分 初出時に、Mi 11 Lite 5Gのプロセッサに誤りがありました。おわびして訂正致します。】
Xiaomiによると、2020年からコロナ禍などの影響で世界的にプロセッサが不足しているという。そんな中で、いち早く最新チップを確保し、Mi 11 Lite 5Gに初搭載した優位性を強くアピールしていた。
実際の使用感としては、両者に大差はなく、同時に同じアプリのアイコンをタップして起動した場合に、Mi 11 Lite 5Gがわずかに早く起動する程度。ただしベンチマークアプリ「Geekbench 5」で測定してみた結果、Mi 11 Lite 5Gの方が高いスコアが出た。素早いタッチ反応が求められるゲームなどでは、Mi 11 Lite 5Gの方が有利だろう。
ちなみに、画面のリフレッシュレートは、両モデルともに最大90Hz。タッチサンプリングレートはReno5 Aが最大180Hzで、Mi 11 Lite 5Gは最大240Hzとなっている。
続いて、カメラの性能を見ていこう。
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