5Gのエリア整備は各社とも整備途上にある。また、通信速度は利用時の混雑状況や回線の状況によっても異なる。あくまである時点での参考である点は留意してほしい。
検証では「iPhone 13 Pro」2台と「iPhone 13 mini」2台を用いて行った。東京では山手線主要駅を中心として東京都心の30か所程度を選定。沖縄では那覇市の那覇空港と観光地・国際通りで検証している。
検証は2021年9月末〜10月中旬にかけて、数日に分けて行った。ドコモの通信障害が発生した10月14日〜15日午後には検証を行っていない。
5Gの通信システムには大きく分けて3つの周波数帯が使われている。1つ目は既存の4G LTEと同じ3.5GHz以下の周波数帯で、「ローバンド」とも呼ばれる。ローバンドでは4G LTEとほぼ同等のカバーエリアと通信速度となる。
5Gで新たに割り当てられた周波数帯は2種類あり、1つは「ミッドバンド」と呼ばれる6GHz以下の周波数帯だ。ローバンドと合わせて「Sub-6」と呼ばれることもある。検証ではミッドバンド5Gとローバンド5Gの2種類に接続しているが、スピードテストアプリ上で区別をつけることは難しいため、いずれも「5G NR(新周波数帯)」として扱っている。
また、5Gでは「ミリ波帯」と呼ばれる広帯域の周波数帯も使用されている。現状ではエリアが極端に少ないため、例えば主要駅の出入口付近など、場所を限って展開されている。日本版のiPhone 13シリーズはミリ波帯をサポートしていないため、今回の検証では考慮していない。
調達できた機材の都合上、iPhone 13 ProおよびiPhone 13 miniを使用した。両モデルは本体の素材に違いがあるが、ハードウェアの違いによる通信速度の差が大きくないことを確認している。
検証は人の往来に配慮して行った。試行回数は3〜5回を原則として平均速度を記載している。ただし、鉄道乗車時の速度調査は1回のみの結果記載している。
今回の検証にあたって、キャリア各社に「東京都心で5Gが体感できるスポット」の情報提供をリクエストした。各社が提示したスポットは以下の通りだ。なお、5Gの通信速度は周囲の利用状況や通信回線の状況によっても変わるため、必ずしも高速な通信できるとは限らない点は留意してほしい。
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