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» 2021年12月10日 11時00分 公開

“巨大3D猫”も撮れる iPhoneでLEDサイネージをキレイに撮る方法

鉄道の駅や車両の電光掲示板やLEDサイネージを、iPhoneのカメラで撮ろうとして黒いままだったり表示がおかしく写ってしまった人は多いだろう。iPhoneのカメラはシャッタースピードを自動で設定していまうため、そういうときはサードパーティのアプリに頼るのだ。

[荻窪圭,ITmedia]
iPhone電光掲示板 新宿の巨大3D猫映像ビジョン。左が標準カメラアプリ、右がサードパーティーのカメラアプリで設定を変えて撮ったものの中央部分比較。これだけ違う

 iPhoneでLEDを使った電光掲示板(デジタルサイネージと言った方がいいのか?)を撮ったとき、うまくいかないことありません? よくあるよね。

 例えばこれ。駅のホームから富士山がきれいに見えたので、入線してくる車両のバックにいれようとじっと待って撮った写真。

iPhone電光掲示板 富士山と電車を望遠カメラで。でも電車の行先表示がうまく撮れていない

 でも車両の行先表示がちゃんと写っていない。これではなんか写真として中途半端だ。

 ではもう1枚。たまたま新型車両に乗ったので何げなく撮った1枚。こっちはちゃんと行先表示のLEDパネルがきれいに撮れている。

iPhone電光掲示板 電車の行先表示がちゃんと撮れている(というか普通はこう撮れてほしい)

 この2枚は何が違うのか。簡単にいえばシャッタースピードだ。

 1枚目は1/560秒。2枚目は1/60秒。なぜそんなに違うのかといえば、1枚目は昼間の写真ですごく明るいので、イメージセンサーに当たる光の量を適正に抑えるためにシャッタースピードが速くなり(光の当たる時間が短い)、2枚目は建物の中でちょっと暗いのでシャッタースピードがちょっと遅かったのである。

サードパーティーカメラアプリの出番だ

 この手の電光掲示板は人間の眼には常に光っているように見えるけど、実は順次書き換えられている。書き換えの速度に比べてシャッタースピードが速すぎると、「何も点灯していない」瞬間が混じってしまうのだ。

 例えばこれ。「久しぶりに新幹線乗るわー」ってな調子でSNSにあげようと思って撮ったカット。これじゃあ行き先も何も分からない。シャッタースピードは1/530秒だった。

iPhone電光掲示板 行先がまったくわからない

 で、慌てて撮り直した。とはいえ、iPhoneの標準カメラアプリはシャッタースピードの調節なんてできないので、サードパーティー製のカメラアプリを使う。まあどれを使ってもいいのだけど、ここでは「Camera+ 2」だ。マニュアルモードにしてシャッタースピードを1/60秒に落としたのである。

iPhone電光掲示板 カメラアプリを起動(マニュアル撮影機能を持っているアプリなら何でもいい)して、1/60秒にセット

 そうするときれいに撮れる。その分背景が真っ白になるけど、この場合、そこは問題ではないからいいのだ。

iPhone電光掲示板 きれいに撮れた(空は白くトんだけど)

 だいたい、1/60秒まで落とすとまず問題ないけど、最新のディスプレイだと1/250秒でもきれいに撮れるものもあるので、その辺は臨機応変に。

 なぜこんな話を始めたのかというと、きっかけは新宿駅東口に現れた「新宿猫」をうまく撮れないというツイートを見たから。新宿猫というのは、ビルに据え付けられた街頭ビジョンに3Dで映し出される猫のこと。見ると撮りたくなるのだが、以下の見た目になったりするのだ。

iPhone電光掲示板 新宿猫を撮ったのにまったくちゃんと撮れていない。ひどい

 これもおおむねシャッタースピードのせい。1/4800秒。空には雲が出ているけど、真っ昼間なのでどうしてもシャッタースピードがめちゃ上がる。そこでカメラアプリを起動し、シャッタースピードを1/250秒にして撮ったのがこちらだ。右下に日時が出ているのは……アプリの設定ミス。オフにしておくのを忘れた。

iPhone電光掲示板 シャッタースピードを落としたら露出オーバーになったけど、猫はきれいに撮れた

 まあともあれ、シャッタースピードをぐっと落としたことで空は真っ白にトんじゃったけど、猫は落ち着いてくれたのである。

 ただ快晴だとちょっと難しい。これは「ProCamera」というアプリで撮ったもの。1/250秒でも明るすぎて白っぽくなる。

iPhone電光掲示板 晴れた日、1/250秒で無理やり撮影
iPhone電光掲示板 晴天下だとかなり無理な感じになってしまった

 この辺、シャッタースピードと絞り値(iPhoneの広角カメラはF1.5とかF1.6とかで固定なので変えられない)とISO感度の関係になってきて、慣れていないとややこしい。新宿の3D猫をiPhoneできれいに撮ろうと思ったら、真っ昼間の晴天下は避け、曇天か夕刻のちょっと暗くなったときを狙うのが吉ということだ。ちなみに、日没後だと標準カメラアプリでもシャッタースピードは落ちるので何の問題もない。

 もう1つ、望遠カメラを使うという手はある。望遠カメラの方が最低ISO感度が低いとかレンズがF2.8で広角カメラに比べて暗いとか、まあいろいろな理由でシャッタースピードを落としやすいのだ。これは「ProCam」というアプリで1/120秒で撮影したもの。

iPhone電光掲示板 望遠カメラの方がシャッタースピードを落としやすい

 そんなわけで、電光掲示板的なものを撮って「あぎゃ」となったときは、サードパーティーのカメラアプリでシャッタースピードを落として撮ってみよう、という話でした。

iPhone電光掲示板 左が標準カメラアプリ(1/120秒)、右がサードパーティーのカメラアプリで1/60秒で撮ったものの拡大図。ちょっとしたことでちゃんと写るのだ

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