2万円台の“エントリースマホ”が増えている理由 割引でほぼ0円、3G停波の影響も石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2021年12月11日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

間近に迫るKDDIの3G停波、エントリーモデルのニーズは今後も拡大

 フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換える機運が高まっているのも、エントリーモデルの拡大を後押しする要因だ。間近に迫った3Gの停波を受け、各社とも“巻き取り”を徐々に加速させている。中でも2022年3月と最も停波が近いKDDIは、現在、3GやVoLTEに非対応のフィーチャーフォンやスマートフォンを利用するユーザーに対し、最新モデルへの買い替えを強く促している。

KDDI KDDIは11月下旬に3Gのサービス終了を改めて発表。利用できなくなる端末の一覧を公開した

 例えば、先に挙げたXiaomi製のRedmi Note 10 JEや、OPPOのOPPO A54 5Gに加え、サムスン電子の「Galaxy A21シンプル」や京セラの「BASIO4」は、3Gユーザーが無料で入手できるよう、割引が積み増されている。通信の世代交代や周波数移行に伴う割引は、キャリア都合でもあるため、2万2000円の上限を定めたガイドラインの例外になるからだ。

 ただ、コストや公平性との兼ね合いもあり、キャリアだからといって割引を際限なく出せるわけではない。いくら巻き取りといっても、10万円以上するハイエンドモデルを無料にするのは難しいだろう。また、フィーチャーフォンのように電話やメールが中心の使い方であれば、性能的にはエントリーモデルで十分ニーズを満たすことができる。巻き取り対象のユーザーに無料で販売される端末の多くがエントリーモデルなのは、そのためだ。

KDDI 3G端末を使うユーザーに、特別な割引を提供するKDDI。対象のユーザーにはRedmi Note 10 JEやOPPO A54 5Gなどに2万2000円を超える割引が適用され、端末代が無料になる

 他社より一足先に3Gを停波させなければならない事情もあり、KDDIはエントリーモデルの拡充に積極的だ。シャープのAQUOS wishも、いち早く採用を表明。日本市場向けにプロセッサの選定から共同で行ったRedmi Note 10 JEを投入したのも、巻き取りが念頭にあったからだ。キャリア各社はAndroidを大幅にカスタマイズしたLTE対応のフィーチャーフォンを用意しているため、3Gユーザーの乗り換え先が必ずしもスマートフォンになるわけではないが、長く機種変更していなかったユーザーの買い替えニーズが急増している。

 3Gの停波は、ソフトバンクが2024年1月下旬、ドコモが2026年3月末に続く。ソフトバンクが約2年後、ドコモが約4年後と猶予期間はまだまだあるが、徐々にスマートフォンへの機種変更を検討するユーザーが増えていくことは間違いない。中でもドコモは、通信モジュールを除いた3Gの契約者数が2021年9月末時点で約758万と規模が大きい。このようなニーズに応えるため、エントリーモデルのラインアップは今後も増えていくことになりそうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月30日 更新
  1. 日本通信が新ブランド「blue mobile」を発表 ネオキャリアで自由な通信環境へ (2026年07月29日)
  2. 熊本地震の影響で通信障害が続く ドコモとKDDIはJAPANローミングを提供中、無料Wi-Fi「00000JAPAN」も開放 (2026年07月29日)
  3. 夏の暑さ対策グッズでよく見掛ける「ペルチェ素子」ってなんだ? 賢く使うための注意点も (2026年07月27日)
  4. 折りたたみスマホ「OPPO Find N6」を3カ月使って実感した“真価” 仕事とプライベートで大活躍 (2026年07月26日)
  5. 「ドコモの銀行」で何が変わる? ドコモFG廣井社長に聞く「通信×金融」の攻勢とグループ戦略 (2026年07月29日)
  6. 日本通信、ドコモの音声網相互接続で設備工事や接続試験が完了 「ネオキャリア」に前進 (2026年07月27日)
  7. 新しい「マイナアプリ」は8月25日から提供予定 「マイナポータル」アプリのアップデートとして (2026年07月28日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. “スマホ疲れ”の若者が実践する「アテンション・デトックス」とは アプリの「離れられない設計」とどう付き合うか (2026年07月29日)
  10. モバイルバッテリーの発火不安や劣化の「見えないリスク」を解消 オウルテックが提案する新世代バッテリーの強み (2026年07月28日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー