子どもに専用のスマートフォンを持たせると決めたら、次に気になるのは機種選びでしょう。iPhoneとAndroidのどちらを選ぶべきか悩みますね。また、新しいスマホを買う、中古スマホを買う、親のおさがりを渡すなどの選択肢もあります。さらにキャリアかMVNOかも悩みどころでしょう。
まず、子ども世代にどのスマホが人気なのか、調査を見てみましょう。MMD研究所が2021年12月に発表した「2021年12月スマートフォンOSシェア調査」によると、10代男性が利用しているスマホのOSはiPhoneが69.5%、Androidが27.0%です。一方、10代女性はiPhoneが82.4%、Androidが13.2%と、圧倒的にiPhoneが人気です。ちなみに、20代も男女ともiPhoneが多く、若い世代はiPhoneを使っている人が多いことが分かります。
実際に女子高生を取材すると、ほとんどがiPhoneを使っています。その理由は、ケースがかわいいから、AirDropが便利などですが、最も大きな理由は「みんながiPhone使っているから」。Androidを持っていた女子高生も、修学旅行を機にiPhoneに変えてもらうとウキウキしていたので、女子はいつかiPhoneを欲しがると思っていてもいいでしょう。
ただし、もちろんAndroidユーザーも大勢います。周囲とOSが異なってもLINEやInstagramなどのアプリでつながれますし、Androidでは困るというシーンはほとんどないでしょう。親が子どもに使い方を教えるという点では、家族で同じOSにそろえておくと分かりやすくなりますね。
具体的な機種ですが、iPhoneはiOSのアップデートで旧機種でもそれほど変わりなく使えることから、最新にこだわる必要はないでしょう。子どもの小さな手でも使いやすいiPhone SEも良さそうです。
Androidの場合は、個性豊かにさまざまな端末が出ています。子どもの年齢にもよりますが、防水・防塵(じん)性能や本体サイズを見て決めるといいでしょう。例えば、「AQUOS wish」は手ごろな価格で頑丈な作りをしています。
また、故障時の対応も両者で異なります。iPhoneが故障した場合は、キャリアではなく、Appleの窓口に持ち込むか、配送で修理を依頼する必要があります。Androidは販売したキャリアで修理を受け付けてくれることがほとんどです。子どもが乱暴に扱って画面割れや水没が起きる可能性もあるので、チェックしておくといいでしょう。
フィルタリングに関しては、iPhoneは「ファミリー共有」と「スクリーンタイム」、Androidは「ファミリーリンク」が提供されています。iPhoneを子に持たせる場合、親もiPhoneでなければファミリー共有などが利用できません。その場合は、キャリアのフィルタリングサービスに加入することになります。Androidは、親がiPhoneでもAndroidでもファミリーリンクを利用できます。
ところで、キッズ向けのスマホがあればそれを買いたい人も多いと思います。スマホケースのメーカーでおなじみのHameeが、キッズ向けスマホも扱っています。
「Hamic POCKET L」(Hamee)は3.0型のAndroidスマホで、初めてスマホを持つ人を想定した「Goエディション」が搭載されています。防犯ブザーが付いており、キッズケータイを思わせますが、保護者の許可があればアプリのインストールも可能です。カメラやアルバム、オリジナルの連絡アプリがインストールされています。通信キャリアはIIJが提供し、フィルタリングについては「ファミリーリンク」を設定します。先代からバッテリー容量が2倍となった2000mAhのバッテリーを備えています。
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