「Xperia 1 IV」は何が進化したのか 「Xperia 1 III」との違いをおさらい(1/2 ページ)

» 2022年06月06日 16時48分 公開
[田中聡ITmedia]
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 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが6月3日にソニーの最新フラグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」を発売した。

 Xperia 1シリーズは、カメラ、ディスプレイ、オーディオなどでソニーの技術を結集させたモデル。Xperia 1 IVは、その第4世代目のモデルとなる。ここではXperia 1 IVの見どころを写真とともに見ていきたい。なお、撮影したものは試作機のため、一部仕様が異なる場合がある。

Xperia 1 IV
Xperia 1 IV 6月3日に発売された「Xperia 1 IV」。カラーはブラック、パープル、アイスホワイトの3色

 Xperia 1 IVの外観は先代の「Xperia 1 III」から大きく変わっておらず、パッと見だと違いが分からないほど。サイズは約71(幅)×165(高さ)×8.2(奥行き)で変更ないが、重量は1 IIIの約188gからわずかに軽い約187gとなっている。

Xperia 1 IV
Xperia 1 IV 左がXperia 1 IV、右がXperia 1 III。1 IIIは両面に2.5Dガラスを採用しているが、1 VIはフラットなガラスとなっている。ディスプレイ周囲のベゼル幅も変わっていない

 外観の大きな違いが、ディスプレイ面と背面の両方で2.5Dガラスを採用していたXperia 1 IIIに対し、Xperia 1 IVではフルフラットなガラスに変更したこと。ガラスの変更に伴ってか、Xperia 1 IIIの背面はわずかに溝があったが、Xperia 1 IVではこれがなくなり、フレームとガラスがよりシームレスにつながっている。背面のガラスが、磨りガラスのようなマットな質感となっているのもXperia 1 IIIと同様だ。

Xperia 1 IV Xperia 1 III(右)は背面にわずかな溝があるが、Xperia 1 IV(左)はよりシームレスな形状になっている
Xperia 1 IV 左がXperia 1 IV、右がXperia 1 III。厚さもほぼ変わっていない
Xperia 1 IV
Xperia 1 IV 両面ともカーブのないフラットな形状だ

 Xperia 1 IVで大きく進化したのがカメラだ。広角、超広角、可変式の望遠レンズはXperia 1 IIIと同じだが、1 IVでは望遠カメラの焦点距離が1 IIIの70mm/105mmから85/125mmになり、この85〜125mmは光学ズームに対応している。これにより、遠くの被写体をさまざまな構図で画質劣化なく撮影できるようになった。さらに、これまでは広角レンズにしか対応していなかった、120fpsの高速読み出しセンサーを、超広角レンズと望遠レンズにも搭載。これにより、瞳AFやオブジェクトトラッキング、最高20コマ/秒のAF/AE連写が3つのレンズ全てで利用できるようになった。

Xperia 1 IV 光学ズーム対応の可変式望遠カメラを搭載
Xperia 1 IV カメラアプリ「Photo Pro」の基本画面であるBASICモード。×0.7が超広角カメラ、×1.0が広角カメラ、×3.5-×5.2が望遠カメラの倍率を示す
Xperia 1 IV 広角カメラの×1.0
Xperia 1 IV 望遠カメラの×3.5
Xperia 1 IV 望遠カメラのデジタルズームで×9.5
Xperia 1 IV 最大倍率である×15.6

 動画撮影機能も強化した。瞳AFやオブジェクトトラッキングに加え、3つのレンズ全てで4K 120fpsのスロモーション動画を撮影できる。また、「Xperia PRO-I」に搭載された動画撮影用のアプリ「Video Pro」が利用可能になり、アプリ上のT(テレ)とW(ワイド)のバーを長押しすることで、16mmから375mmまでの焦点距離をシームレスに変更できるようになった。カメラが切り替わる際に、レンズごとのホワイトバランスの差分が最小限になるよう個体調整しているとのこと。

Xperia 1 IV 動画撮影用「Video Pro」アプリでは最大倍率までシームレスにズームできる
「Video Pro」アプリでシームレスズームをしている様子

 このVideo Proアプリから、YouTubeなどへ直接ライブ配信することも可能になった。Xperia 1 III同様、別売りのVlog MonitorとBluetooth対応シューティンググリップも使用できる。

Xperia 1 IV
Xperia 1 IV Video Proアプリでストリーミングモードをオンにすると、YouTubeなどへ直接ライブ配信できる

 Video Proアプリと操作性は異なるが、「Photo Pro」アプリ上でも、倍率のバーを上下にスワイプすることで、BASICモードの動画撮影時にシームレスなズームが可能だ。こちらは焦点距離ではなく、×0.7〜×15.6の倍率で表示される。なお、静止画の撮影はシームレスズームには対応しておらず、従来通り、超広角、広角、望遠のレンズを切り替えて撮影する。16mmから85mmまではデジタルズームでカバーするが、「ソニーの中では許容範囲」(同社)といえるレベルで画質劣化を抑えているとのこと。また、画質劣化の少ないAI超解像ズームを使うこともできる。

Photo Proアプリでも動画撮影はシームレスにズームできる
Xperia 1 IV Photo Proアプリの静止画撮影時には、レンズ間を飛び越えてシームレスにズームすることはできない。レンズを変える場合は、各レンズの倍率を選択して切り替える必要がある

 インカメラはXperia 1 IIIの800万画素から1200万画素に向上。センサーサイズも1/4型から1/2.9型へと大きくなっているが、ベゼル幅はXperia 1 IIIから変わっていない。また4K HDR撮影も可能になった。

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