今、中国でAndroidタブレットが過熱している理由 XiaomiとOPPO、そしてHuaweiも山根康宏の中国携帯最新事情(2/3 ページ)

» 2022年06月15日 10時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

OPPOは2種類のタブレットでXiaomiを追う

 OPPOは2種類のタブレットでXiaomiを追いかける。5月発売の「OPPO Pad Air」は440gと軽量で本体の厚みも7mmを切る6.9mmとしたライトモデル。Snapdragon 680に4GB+64GB構成の価格はrealme Pad Xと同じ1299元。ディスプレイは10.36型と若干小さく2000×1200ピクセル、バッテリーは7100mAhを搭載する。スタイラスは299元(約5700円)、キーボードカバーは349元(約6700円)である。

中国Androidタブレット 薄さと軽さが特徴のOPPO Pad Air

 一方、Xiaomi Pad 5に対抗する上位モデルが「OPPO Pad」。Snapdragon 870、11型(2560×1600ピクセル)ディスプレイ、メモリ6GB+ストレージ128GB、1300万画素カメラなどXiaomi Pad ProのWi-Fiモデルとほぼ同等の性能だ。バッテリーは8360mAhを搭載。価格は2299元(約4万4000円)で、Xiaomi Pad 5 Proが2249元(約4万8000円)であることを考えると競争力は十分にある。スタイラスは499元(約9600円)、キーボードカバーは399元(約7700円)だ。

中国Androidタブレット ビジネスツールとしても使えるOPPO Pad

 OPPOのライバルでもあるvivoの「vivo Pad」もSnapdragon 870を搭載する。ディスプレイも11型(2560×1600ピクセル)と同等で、8040mAhバッテリーは44W充電に対応。細かい部分でXiaomiやOPPOの製品と性能を分けている。メモリ構成は最低が8GB+128GB。価格は2499元(約4万8000円)で、スタイラスが349元(約6700円)、キーボードカバーは599元(約1万1600円)だ。

中国Androidタブレット vivo Padもスタイラスとキーボードを提供

 このように、ビジネスやクリエイティブツールとしてのタブレットは11型の高解像度ディスプレイの搭載が必須となっている。一方、低価格モデルでもスタイラスとキーボードが使えるなど、各社のタブレットは「画面が大きいだけのスマートフォン」から脱却し、ノートPCの代替製品あるいは下位モデルという位置付けの製品として展開されている。

 同じAndroid OSを搭載することで、タブレット内にスマートフォンの画面をそのまま投影しデータの共有なども簡単にできる機能も搭載。2つのデバイスをシームレスに利用できるとなれば、なおさらタブレットを購入する人が増えるわけだ。

中国Androidタブレット スマートフォンとタブレットの画面共有機能

HonorはWi-Fiモデルと5Gモデルの両方で展開

 さて、Xiaomiより先にタブレットの投入を始めたのがHonorだ。Huaweiからの独立後、2021年3月には早くも「HONOR Pad 7」をリリースした。しかし10.1型と小型のディスプレイに、プロセッサがMediaTek Helio G80とスペックも低かったことや、スタイラス・キーボード非対応ということもあって、あまり話題にはならなかった。

 その後、Xiaomi Pad 5が登場したことを受け、発売したのが「HONOR Pad V7」と「HONOR Pad V7 Pro」の2モデルだ。Xiaomi以外のメーカーのタブレットはQualcommのプロセッサを搭載しながらもWi-Fiモデルのみだった。HonorはMediaTekの5Gプロセッサを採用し、Wi-Fiモデルと5Gモデルの両展開を行っている。

中国Androidタブレット カジュアルユースを狙うHONOR Pad V7

 HONOR Pad V7はMediaTek Kompanion 900T、メモリ6GB、ストレージ128GB、10.4型(2000×1200ピクセル)ディスプレイに1300万画素カメラ、7250mAhバッテリーを搭載してWi-Fiモデルが1999元(約3万9000円)、5Gモデルが2599元(約5万円)。

 HONOR Pad V7 ProはKompanion 1300Tにメモリ6GB、ストレージ128GB、11型(2560×1600ピクセル)ディスプレイを搭載してカメラは1300万画素+200万画素のデュアル、バッテリーは7250mAh。価格はWi-Fiモデルが2599元(約5万円)、5Gモデルが8GB+256GB構成で3699元(約7万1000円)である。なお、スタイラスは499元(約9600円)、キーボードカバーは799元だ(約1万5400円)。

 HONOR Pad 7シリーズは価格設定からも分かるように、パフォーマンスを重視した製品であり、旧Huawei時代を感じさせる「性能と品質」を売りにしたモデルとしている。

中国Androidタブレット より上質なタブレット、HONOR Pad V7 Pro

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