―― プレゼンテーションではAGC(旧旭硝子)製のディスプレイガラスを採用していると紹介されたが、これは日本モデル限定の要素か。
李氏 AGCさんのガラスの採用は、日本市場向けモデルに限ったものではありません。ただし、日本向けの発表ということで、日本企業のAGCさんの採用について重点的に発信しました。AGCさんとはOPPOの横浜研究所において、高耐久ガラス以外の分野での研究開発も協力しています。今は詳細をお話できませんが、今後の製品にその研究成果を取り入れられていくとこになるでしょう。
―― 前世代モデルのReno5 Aと比較すると、メインカメラの解像度が下がり、カメラのモノクロセンサーが省かれている。画質への影響についてはどのように考えているか。
李氏 ユーザーからのヒアリングを重ねる中で、カメラの現状の画質は満足か、足りない機能はないかという調査ももちろん行っています。その結果、カメラ画質よりも重さやディスプレイの画面割れ強度、電池持ちなどの要望が強くあったため、カメラについては取捨選択する形となりました。
ただし、実際に写真を撮ってみて、センサー解像度が下がったことで画質が悪化するとは考えていません。実用面では担保しつつ、撮影機能は強化した部分もあります。例えば、背面カメラとインカメラの同時撮影やネオンポートレートといった人気の機能は継続して搭載しつつ、今回はインカメラでもネオンポートレート撮影が可能となりました。
また、編集機能では、昼間の写真と夕焼けの写真をAIが合成して、印象的な写真を作り出す編集機能「Aパレット」を新たに追加しました。
―― Reno7 Aは、NTTドコモの5G周波数帯のうち「n79」については非対応となっている。ドコモ網で使うユーザーにとっては5Gにつながりづらい可能性があるが、この影響をどう考えているか。
李氏 今の販売パートナーさんの状況を考えると、n79が非対応であっても、実用面では十分にカバーできていると考えています(注:OPPO Reno7 Aの取り扱いMNOはNTTドコモ以外の3キャリア)。もちろん、5Gのn79対応については、市場の動向やユーザーさんの要望を見て、継続して対応を検討していきます。
―― 今回はミドルレンジ帯のモデルのみの発表会となった。なぜこの価格帯の製品のみを発表したのか。
河野氏 理由は単純明快で、OPPOはミドルレンジ帯の製品開発が最も強いメーカーだからです。ミドルレンジ帯のスマートフォンに特化した世界規模での自前のサプライチェーンを有しており、調達面でもチップセット、バッテリー、ディスプレイに至るまで世界に類を見ない強力な購買能力を有していると考えています。
また、日本市場において、ミドルレンジのスマートフォンは非常に要望が強くなっています。そこでミドルレンジの今回はReno7 Aにフォーカスして発表しました。
―― Find X5 Proなど、ハイエンドモデルを日本で投入する考えはあるか。
黒川氏 RenoシリーズはOPPOにとって屋台骨となる製品ということで、今回はReno7 Aのみの発表となりました。Findシリーズを含めた他の製品については、現在のビジネス環境や今後のニーズなどを鑑みた上で、今後も検討していきたいと思っています。
―― 発表会の最後に「2022年下半期にタブレットを発売する」と予告したが、より具体的な情報はあるか。
河野氏 なぜチラ見せだけするんだ、というご質問ですよね。そう思いますよね。
本当は、Reno7 Aの発表会に合わせて、複数の新製品を一斉に並べてお見せできるのが理想だと考えています。ただし、それぞれの製品で開発スケジュールが異なるため、今回は足並みがそろえられず、発売することのみを予告する形となりました。
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