ヒットする条件が整った「OPPO Reno7 A」 それでも“長く使う”上で気になる2つの課題石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2022年06月18日 08時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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販売キャリアも広がりヒットが見込めるReno7 A、残された課題とは

 長期間利用するためには、サポートも欠かせないことから、オウガ・ジャパンは保証サービスを強化。8月31日までのキャンペーン的な扱いだが、同モデルを購入すると、「OPPO Care プレミアム保証サービス」が1年無料になる。2年プランも、通常9500円(税込み、以下同)の料金が半額の4500円に下がる。プレミアム保証サービスは、端末の自然故障や画面破損などの修理が年1回まで無料になる。ハードウェアやソフトウェアだけでなく、サービスでも安心感を打ち出している。

 右肩上がりで成長を続けてきたReno Aシリーズだが、Reno7 Aでは取り扱いキャリアも増え、順調に販路を拡大している。Reno5 Aを販売したMNOはY!mobileと楽天モバイルの2社だけだったが、Reno7 Aは、ここにKDDIが加わった。しかも、auとUQ mobileの2ブランドで展開される。オープンマーケットでの販売も継続しており、MVNOも取り扱うモデルではあるものの、日本市場では、キャリアの販売するボリュームは非常に大きい。新たにKDDIが販売を行うことで、出荷台数を底上げできそうだ。

OPPO Reno7 A 大手キャリアでは、auとUQ mobileが新たに販売を行う

 一方で、ミドルレンジモデルゆえの課題も残っているように感じた。1つは、OSアップデートの保証だ。李氏によると、現状で確定しているアップデートは1回だけで、その後については未定だという。これは、搭載しているプロセッサが将来のOSに対応できるかどうかを、「Googleやクアルコムと話し合わなければならない」(同)からだ。Reno7 Aには現状、Android 11が採用されているが、最新モデルとしてはOSが古い。現行のAndroid 12には対応できる一方で、秋に配信が始まるAndroid 13やそれ以降は対応できるかどうかの保証がない。

 確かに、Snapdragon 695 5GがAndroid 13の要件を満たさなければ、アップデートを提供するのは難しくなる。Snapdragon 695 5Gはミドルレンジモデル向けのプロセッサなだけに、Snapdragon 8シリーズのような、長期の保証は難しいのかもしれない。とはいえ、サムスン電子はGalaxy Aシリーズのようなミドルレンジモデルも3世代のアップグレードを保証している他、国内ではシャープも発売から2年間、2回のアップデート保証を全面的に打ち出している。長期間利用できる安心感を訴求するのであれば、アップデートに対しても気を配ってほしかった。

OPPO Reno7 A Snapdragon 695 5Gがサポート対象になるかどうかで、アップデートの可否が変わってくることもあり、現時点ではAndroid 12までの対応予定しか明かされていない

 仕様に関しても気になる点がある。5Gの対応周波数にドコモが運用するn79(4.5GHz)がないことだ。n79は、サポートしているグローバルモデルが少ないため、日本版だけで対応しようとすると、コスト増の要因になる。実際、同じSnapdragon 695 5Gを採用したXiaomiの「Redmi Note 11 Pro 5G」や、モトローラの「moto g52j 5G」も、5Gは利用できる一方で、n79には対応していない。

 周波数が1つ足りないだけと思われるかもしれないが、さにあらず。固定衛星通信との干渉調整が不要で電波の出力を上げやすいことから、n79は、ドコモの5Gでメインの周波数として運用されている。n78(3.7GHz帯)には対応しているため、ドコモの5Gを完全に利用できないわけではないが、エリアがかなり狭くなってしまうことは間違いないだろう。Reno7 Aは、ドコモ自身が販売しているスマートフォンではないものの、ドコモ回線を借りるMVNOの多くが取り扱っている端末だ。

OPPO Reno7 A ドコモが公開している5G限定のエリアマップ(6月5日時点)。都市部はかなり範囲が広がっているように見えるが、n79に頼っている部分が大きい

 もちろん、n79がなくても通信自体はできるが、利用期間が長くなってくると不安も残る。スマートフォンのトラフィックは年々増加しているため、4Gだけでは全てをさばききれなくなる恐れがあるからだ。今はn79に接続できなくてもいいかもしれないが、将来に渡ってその状況が続くわけではない。長い期間ユーザーに寄りそうスマートフォンをコンセプトに据えるのであれば、やはり大手キャリアの主要周波数帯は網羅してほしかったのが本音だ。

 とはいえ、4万4800円でスマートフォンとして必要十分な性能を備えながら、日本市場に向けて徹底的にカスタマイズされた端末となると、選択肢は少ない。Reno Aシリーズが販売を伸ばしているのも、そんなニーズを的確に捉えることができたからだろう。Xiaomiやモトローラなど、競合他社もおサイフケータイや防水・防塵といった日本仕様を取り込むなか、一歩踏み込んだローカライズを行ったReno7 Aがどこまで伸びるのかには注目しておきたい。

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