新会員プログラムではさらに、1つ星から2つ星へのランクアップに必要なポイント獲得数を100ポイントにしたというのも工夫した点のようだ。「最初のハードルをかなり低くして、ランクアップしやすくなるように作った」と南部氏。
例えば「ギガホ」ユーザーであれば、3カ月の月額料金の支払いだけで2つ星になる。「今までポイントに興味がなかったという人でも、1.5倍のポイントになると使うモチベーションになるのでは」と南部氏は言う。ギガホをdカード GOLDで支払っている人なら、それだけで4つ星だ。
ahamoユーザーであれば月額料金の支払いだけで、3カ月で60ポイントがたまる。あとは40ポイント分の買い物をすれば100ポイントはクリアできるため、100円1ポイントの店なら3カ月で4000円の支払い、200円1ポイントの店なら3カ月8000円の支払いで達成できるため、比較的達成は容易だ。
加えて、dポイントカードを提示してd払いまたはdカードで支払いをすると、dポイントが二重取りできる仕組みになっており、この二重取り分はいずれもランクアップ対象となる。そのため、基本ポイントが200円で2ポイント、1000円の支払いなら10ポイントがランクアップ対象となる。100円1ポイントの店ならさらに倍になるので、よりランクアップしやすい。
さらに、d払いにdカードを登録すると、dカードの1%還元が追加され、1.5%還元(200円3ポイント)になる。しかもd払いやdカードは100円ごとのポイント還元なので、200円1ポイント還元のdポイント加盟店で、dカードを登録したd払いで300円分の支払いをすると、dポイントとd払いは1ポイントずつ(0.5%還元)だが、dカード分が3ポイント(1%還元)になるため5ポイント獲得できる。1000円の支払いなら16ポイントだ。それが全てランクアップ対象となるため、ahamoユーザーなら3カ月3200円の支払いで2つ星にランクアップする。
ドコモユーザーの場合は月額料金だけでランクアップしやすいが、回線がなくても、100ポイントの2つ星ならば3カ月2万円程度。コンビニエンスストアやドラッグストアなどの普段の用途に加え、飲み会で支払いをまとめる、といった使い方をすれば簡単に上がりそうだ。
3つ星へのランクアップ条件は3カ月で600ポイントになり、少し難しくなる。3カ月4万円程度だが、南部氏は「ネイルサロン、美容室、マッサージなど、ある程度まとまった金額の店で、定期的に行くところを意識すれば上がるのではないか」と話す。
「生活のシーンの中で、ポイントをためやすいヒントは色んな所にある」と南部氏。dポイントを使うほどにたまりやすさが実感できるという点をアピールして、ユーザーの利用促進を促す考えだ。
こうして、使ってもらうことを重視する方針となったのは、複数の決済手段を併用する人が多いからだ。携帯回線は1つのキャリアにすれば、(普通は)他のキャリアを併用することは少ない。
ところが決済手段の場合、クレジットカード、電子マネー、コード決済などがあり、それぞれ店舗に応じてサービスを使い分けることも多い。コンビニエンスストアのようにほとんどの決済に対応している店で、dポイントやd払いを使ってもらえるように、「たくさんの人に経験してもらえることを大事にしたい」と南部氏。
「dポイントがたまる」手段は、d払い、dカード、iDでのdカード、dポイントカードの提示といくつかのパターンがあり、いずれかを定常的に使ってもらって、ドコモの決済サービスにユーザーをつなげていきたい考え。そのためにも、まずはハードルを下げてポイントアップをしてもらい、dポイントがたまりやすいと実感してもらうことを目指したという。
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