8月に日本で販売予定の“光る半透明スマホ”「Nothing Phone (1)」。実機に触れる機会を得たので、どんな仕掛けがあるのかチェックしてみる。
Nothing Phone (1)は中国のスマートフォンメーカーOnePlusの共同創業者、カール・ペイ氏が英国で立ち上げた新興企業Nothingによる初のスマートフォン。販売国は日本、欧州、英国、インド、マレーシア、オーストラリアで、7月21日にグローバルでの販売が始まる。
最大の特徴は背面がシースルーになっており、400を超える内部のパーツが見えるようになっていること。精巧なプロセスを要したというこの構造は、主に4層(フレキシブル回路、LEDビーズ、接着剤、フィルム)で構成されている。ニューヨーク地下鉄路線図を手掛けたマッシモ・ヴィネッリ氏などのアーティストからインスピレーションを受けており、数多くの複雑なパーツをきれいに並べたという。
その中にある厚さわずか0.48mmのミニLED974個が下記と連動して光る。同社はこれを「Glyph Interface」と呼称する。
実はこのGlyph Interface、スマートフォンに遊び心をというメッセージも含まれている。「ソニーと任天堂に触発されてスマホデザインを変革 英国発「Nothing Phone (1)」誕生の背景」という記事でもお伝えした通り、カール・ペイCEOいわく「消費者は最新のプロダクトに無関心であり、これまでとは違うアプローチでワクワクする面白いモノを作るべく」して生まれたのが、Nothing Phone (1)、ひいてはGlyph Interfaceである。
では実際にどんな使い方ができるのか、実機を用いてチェックしていこう。
まず注目したいのは、誰からの着信なのかを背面を見れば分かることだ。Nothing Phone (1)の本体に保存された、あるいはGoogle アカウントと同期された連絡先があれば、連絡先(相手)によって着信音と光るパターンを変えることができる。
通知は残念ながらアプリによってはGlyph Interfaceに対応しておらず、背面のLEDが光らない。筆者が試した限りでは、Gmailの受信通知時には背面のLEDが光ったので、Gmailアプリは対応しているものと思われる。
充電がどの程度されているのかも、背面のLEDで分かるようになっている。Glyph Interfaceの設定項目にある「充電メーター」をオンに切り替えると、USB Type-Cケーブルを挿して充電をする際、バッテリー残量が背面下部のLEDで示され、インジケーターのように機能する。
上記の他に、ワイヤレス充電対応の完全ワイヤレスイヤフォンなどに給電する際も、背面のLEDが光る。
いずれも白色で発行する仕様だが、唯一白色ではなく赤色で小さく光るのは、動画録画中のレコーディングランプ。同社によると、昔のビデオカメラからヒントを得て、このランプを設けたという。
しかも動画、静止画の撮影時には、赤色のレコーディングランプだけでなく、白色のLEDを近距離のリングライトのように使えるため、フラッシュを使わずに被写体に光を当てることも可能だ。
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