iOS 16の対応機種は「iPhone 8」「iPhone SE(第2世代)」以降。iOS 15までは対応していた「iPhone 6s/6s Plus」「iPhone 7」「iPhone SE(第1世代)」が非対応になりました。セキュリティアップデートが提供されないという点を考えても、乗り換えは検討しておきたいところです。
6月に開催されたAppleの年次開発者会議WWDC 2022において、次期iOS 16が発表されました。これに合わせて、サポート対応機種も明らかになりました。
iOS 16の対応機種は「iPhone 8」「iPhone SE(第2世代)」以降となり、iOS 15までは対応していた「iPhone 6s/6s Plus」「iPhone 7」「iPhone SE(第1世代)」が非対応に。iOSのバージョンが上がるごとに古い機種が切り捨てられていくのはよくあることですが、iOS 14とiOS 15では切り捨てられる端末はなかったので、3年ぶりにサポート外の端末が出てくることになります。
切り捨てられるとはいえ、iPhone 6s/6s Plusの発売は、2015年9月。むしろ7年間、計6回もアップデートが続けられていたことの方が驚きです。iOS 16をサポートする最も古い機種はiPhone 8/8 Plusとなり、発売は2017年9月と5年前。Androidの場合は、アップデートがあっても2〜3年。中には、発売時からOSアップデートが一度も提供されないこともあります。こう考えると、iPhoneのサポートの厚さが際立ちます。なお、OSがアップデートされないからといって、すぐに端末が利用できなくなるわけではありませんが、セキュリティアップデートが提供されないという点を考えても、乗り換えは検討しておきたいところです。
iOS 16でアップデートの対象外となるのは、いずれもディスプレイ下部にTouch IDを搭載するモデル。次の端末もTouch ID搭載機種をということであれば、現行モデルでの乗り換え対象は、「iPhone SE(第3世代)」一択となります。中古や新古品などでも構わないのであれば、iPhone SE(第2世代)やiPhone 8もMVNOでは扱っているところもありますが、2017年発売のiPhone 8は、いつ切り捨てられてもおかしくありません。これから購入するのであれば、iPhone SE(第3世代/第2世代)が無難なのは間違いないでしょう。
iPhone SE(第3世代)とiPhone SE(第2世代)、iPhone 8は、カラーバリエーションの微妙な違いはあるものの、本体デザイン自体は共通なので見た目で迷うことはないはずです。ただ、中身は大きく異なっており、iPhone SE(第2世代)がA13 Bionic、iPhone 8がA11 Bionicなのに対して、現行のiPhone SE(第3世代)はiPhone 13と同じA15 Bionicを搭載します。
【訂正:2022年7月18日18時00分 初出時、iPhone 8のプロセッサを「A13 Bionic」としていましたが、正しくは「A11 Bionic」です。おわびして訂正いたします。】
背面カメラも3機種共通で1200万画素の広角シングルカメラですが、iPhone SE(第3世代)が搭載するA15 Bionicでは、カメラ機能で多用されるニューラルエンジンがA13 Bionicの8コアから16コアに倍増。全て同じというわけではありませんが、iPhone 13シリーズのカメラ機能と同等の機能を利用可能になっています。少しでも性能のいいカメラを求めるなら、この点からもiPhone SE(第3世代)が有力候補となるでしょう。
これら3機種の中では、iPhone SE(第3世代)のみ5G対応なのもポイントです。とはいえ、iPhone SE(第3世代)もシングルカメラではあるので、本当にカメラ性能を気にするならTouch IDではなくなりますが、素直にiPhone 13シリーズを購入したほうが良さそうです。
Touch IDはなくなってしまいますが、iPhone 13 miniは大きさだけなら最小サイズ。iPhone 6s Plusは別としても、iPhone 6sやiPhone 7、iPhone SE(第1世代)のサイズ感を気に入っているということであれば、iPhone 13 miniを選択肢に入れてもいいのではないしょうか。執筆時点のウワサでは、次期iPhoneは「mini」がなくなりそうとのことなので、小型のiPhoneという意味でも魅力が増すかもしれません。
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