ドコモ、au、ソフトバンク、楽天の「光回線サービス」は何が違う? お得度と注意点まとめ(4/4 ページ)

» 2022年09月28日 15時30分 公開
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独自回線で通信速度にも定評があるが、エリアが限られるauひかり(ホーム)

 大手通信キャリアの光回線サービスの中で唯一、光コラボでないものがauひかりです。auひかりは、かつてサービス展開されていた東京電力のTEPCOひかりからの光ファイバー回線と事業の譲渡が元になって誕生した光回線事業者です。関東圏ではTEPCOひかり由来の回線でサービス提供される一方、関東圏以外では、NTT東西が利用していない光回線(ダークファイバー)を利用してサービス展開されています。

 回線そのものはNTT東西のものが利用されていますが、回線設備や運用といったものは、auひかりが実施しています。そのため、光コラボ事業者以上に独自色が強いサービスを提供できます。また、auひかりの通信速度に関する口コミでも「速度が速い」といったものが見受けられますが、独自回線を利用していることも影響しているのかもしれません。

 一方で、auひかりホームタイプにおいては、日本全国には対応しておらず、大阪府、京都府、和歌山県、奈良県、滋賀県、兵庫県、三重県、愛知県、静岡県、岐阜県、沖縄県では、auひかりホームタイプを契約することはできません。

auひかりホームタイプの料金プラン

 auひかりの場合、携帯電話とのセット割引である「auスマートバリュー」を利用するには、固定電話サービスの加入が必須です。よって以下の月額利用料金は全て「インターネット+電話」の表記で統一します。プロバイダーをau one netとし、支払い方法を口座振替・クレジットカードにして適用される「口座振替・クレジットカード割引(110円)」も適用させた料金表記になっています。

 なお、auひかりでは無線LANのレンタル料として、月額550円別途かかりますが、これはauスマートバリューを申し込むと無料になります。

 ホームタイプである、auひかり ホーム1ギガの「ずっとギガ得プラン」は3年契約(契約解除料は4730円)で、利用期間によって月額利用料金が安くなります。1年目6160円(ネット+電話)、2年目6050円(ネット+電話)、そして3年目以降が5940円(ネット+電話)といった具合です。

 2年契約で月額6270円(ネット+電話)の「ギガ得プラン」(契約解除料4460円)、定期契約がない月額7480円(ネット+電話)の「標準プラン」も選ぶことができます。しかし、auひかり公式、他代理店問わず、大きなキャンペーンを受けるには3年契約のずっとギガ得プラン加入が必須となっているものがほとんどなので注意が必要です。

auひかりホームタイプランニングコストの例(インターネット+電話)

  • ずっとギガ得プラン(3年契約):6160円(1年目)→6050円(2年目)→5940円(3年目)
  • ギガ得プラン(2年契約):6270円

 ドコモ光同様、auひかりホームタイプもプロバイダーを選ぶ形式をとっています。プロバイダー料金は上記月額利用料金に含まれていますが、キャッシュバックなどの特典に関しては、契約するプロバイダーや代理店によって大きく変わってきます。工事費を含む初期費用は、4万1250円(一括払い/23回分割払い/35回分割払い/60回分割払い)かかりますが、「インターネット+電話」で申し込みをすれば、初期費用相当額が35カ月間にわたって割引される「初期費用相当額割引:auひかり ホーム」が実施中です。

配線方式によって8つあるauひかりマンションの料金プラン

 一方、auひかりマンションタイプの月額利用料金は少し複雑です。auひかりマンションタイプは、3種類の配線方式や戸数によって契約できるプランが異なっており、その数は8種類もあります。配線方式は「光配線方式」「LAN配線方式」「VDSL方式」の3つですが、電柱から集合住宅の共用部を経て、各部屋まで光ファイバーでつながっている配線方式は光配線方式のみです。つまり光配線方式のみが純粋な意味での「光回線」と呼ぶことができます。

 LAN配線方式は、共用部から各部屋までLANケーブルでつないだもの、VDSL方式は共用部から各部屋まで電話回線でつないだものとなっており、いずれも速度の安定性で言ったら光配線方式に劣ります。特にVDSL方式は電話回線を利用しているので、ノイズにも影響を受けやすく、環境によっては速度が遅いケースもあります。

光回線 光配線方式
光回線 LAN配線方式
光回線 VDSL方式

 以下、配線方式とそれにひもづく料金プランを示します。auひかりホームタイプ同様、auひかりマンションタイプでもプロバイダーを選ぶことができます。プロバイダー料金は以下の月額利用料金に含まれていますが、キャッシュバックなどの特典は契約するプロバイダーや代理店によって大きく異なります。ここでは、プロバイダーをau one netとし、支払い方法を口座振替・クレジットカードにして適用される「口座振替・クレジットカード割引(110円)」も適用させた料金表記になっています。

光配線方式

  • マンション ギガ(下り最大1Gbps/上り最大1Gbps)

 月額5005円(インターネット+電話)

※2年契約の「お得プランA」(契約解除料2290円)と契約期間に定めのない「標準プラン」の月額料金は同じ。

  • マンション ミニギガ(下り最大1Gbps/上り最大1Gbps)

 月額6050円(インターネット+電話)

※2年契約の「お得プランA」(契約解除料2290円)と契約期間に定めのない「標準プラン」の月額料金は同じ。3階建て以下で、総戸数8戸以上のマンションが条件。

  • マンション タイプF(下り最大100Mbps/上り最大100Mbps)

 月額4840円(インターネット+電話)

※2年契約の「お得プランA」(契約解除料2290円)と契約期間に定めのない「標準プラン」の月額料金は同じ。光配線方式だが、共用部で利用している通信機器の最大通信速度が100Mbpsのため、速度が抑えられている。

LAN配線方式

  • マンション タイプE (下り最大100Mbps/上り最大100Mbps)

 月額4290円(インターネット+電話/16契約以上のマンション)

 月額4620円(インターネット+電話/8契約以上のマンション)

※2年契約の「お得プランA」(契約解除料2290円)と契約期間に定めのない「標準プラン」の月額料金は同じ。

VDSL方式

  • マンション タイプV (下り最大100Mbps/上り最大100Mbps)

 月額4730円(インターネット+電話/16契約以上のマンション)

 月額5060円(インターネット+電話/8契約以上のマンション)

※2年契約の「お得プランA」(契約解除料2290円)と契約期間に定めのない「標準プラン」の月額料金は同じ。

  • マンション タイプG(G契約)(下り最大664Mbps/上り最大166Mbps)
  • マンション タイプG(V契約)(下り最大100Mbps/上り最大100Mbps)

※配線方式はVDSL方式だが、通信規格「G.fast」に対応した機器を設置したタイプをマンション タイプG (V契約)と呼ぶ。

※マンション タイプG(V契約)は手続きにより、より高速なマンション タイプG (G契約)に変更可能。

  • 2年契約「お得プランA」(契約解除料2730円)

 月額4730円(インターネット+電話/16契約以上のマンション)

 月額5060円(インターネット+電話/8契約以上のマンション)

  • 契約期間に定めのない「標準プラン」

 月額5940円(インターネット+電話/16契約以上のマンション)

 月額6270円(インターネット+電話/8契約以上のマンション)

  • マンション 都市機構(DX) (下り最大100Mbps/上り最大100Mbps)

 月額4730円(インターネット+電話)

※2年契約の「お得プランA」(契約解除料2290円)と契約期間に定めのない「標準プラン」の月額料金は同じ。

  • マンション 都市機構 G(DX)(下り最大100Mbps/上り最大100Mbps)
  • マンション 都市機構 G(DX-G) (下り最大644Mbps/上り最大166Mbps)

※配線方式はVDSL方式だが、通信規格「G.fast」に対応した機器を設置したタイプをマンション 都市機構G(DX)と呼ぶ。マンション 都市機構G(DX)は手続きにより、より高速なマンション 都市機構G(DX-G)に変更可能。

 2年契約「お得プランA」(契約解除料2730円):月額4730円(インターネット+電話)

 契約期間に定めのない「標準プラン」:月額5940円(インターネット+電話)

 なお、工事費を含む初期費用は、3万3000円(一括払い/23回分割払いから)かかりますが、「インターネット+電話」で申し込みをすれば、初期費用相当額が23カ月間にわたって割引される初期費用相当額割引:auひかり マンションが実施中です。

 「自分が住んでいる集合住宅はどのタイプなのか?」これは、auひかり 提供エリア検索で住所を入力すれば分かります。エリア検索をしてみて、VDSL方式のマンション タイプVだった場合、最大通信速度は100Mbpsに過ぎません。そうなってくると、いくら「光回線」といっても、快適な通信速度は出せないかもしれません。特に夜間など多くの方がインターネットを利用する時間帯は、より速度の低速化につながるかもしれません。その場合は光コラボ事業者の光回線や、工事不要のホームルーターを検討してみた方がいいでしょう。

auスマートバリュー:auの携帯電話に550円または1100円割引

 auの携帯電話とのセット割引である「auスマートバリュー」は、データ無制限プランの使い放題MAX 5G/4Gなどで毎月1100円割引、ピタットプラン 5G、ピタットプラン 4G LTEのようにデータ量を使ったら使った分だけ支払う段階性料金プランで毎月550の割引を永続して受けることができます(1GBまでのデータ量は対象外)。新規受付が終了したプランでもauスマートバリューが適用できるプランもあります。

 そして、同じ家族割プラスのグループに加入している家族回線にも10回線まで適用させることができます。さらに、対象プランに加入している家族の人数に応じて、割引が適用される「家族割プラス」、毎月のauの携帯電話の支払いをau PAYカードにすることによって受けられる「au PAYカードお支い払割」とも併用が可能です。

光回線 auスマートバリューの割引額
光回線 auスマートバリューと各種割引を適用した例

自宅セット割:UQmobileのスマートフォンに638円または858円割引

 auのサブブランドであるUQ mobileにも割引を適用できます。UQ mobileのスマートフォンとのセット割引である「自宅セット割」では、くりこしプランS/M+5Gで638円割引、くりこしプランL+5Gで、858円割引を永続して受けることができます。家族に対しても10回線までなら自宅セット割を適用させることができます。

光回線 自宅セット割を適用した例

光回線を引いても速度が速くならない原因

 auひかり マンションタイプの項で解説しましたが、auひかりに限らず、光コラボ事業者の回線でも、集合住宅の場合、光回線が各部屋までつながっていないVDSL方式だと、速度が思った以上に出ないかもしれません。築年数が新しい集合住宅は光配線方式になっているところも多いようですが、比較的築年数がたっている集合住宅は電話回線を利用したVDSL方式が多いです。各キャリア「最大通信速度1Gbps」と案内はしていますが、VDSL方式では最大でも100Mbpsと一般的には言われています。

 auひかりマンションの場合、auひかり提供エリア検索をすれば、ほぼ配線方式が分かりますが、ドコモ光、SoftBank光、そして楽天ひかりだと、自分で光回線契約前に、各光コラボのコールセンターに問い合わせるか、ショップに足を運んで問い合わせるか、集合住宅の管理組合などに自分が住んでいる建物の配線方式を確認するか、あるいは自宅のコンセントを目視して確認するしか方法がありません(コンセント部に「光」もしくは「光コンセントSC」と表記があったら、光配線方式)。

 配線方式以外の問題でも、契約するプロバイダー(ドコモ光)によって通信速度は変わってきます。「IPv6(IPoE)接続」および「IPv4 over IPv6接続」などの接続方式を採用しているプロバイダーと契約し、これらの接続方式に対応したルーターをレンタルする、あるいは自分で用意することも、快適な通信速度を維持させるには必要なことです。

まとめ

 以上、光コラボのドコモ光、SoftBank光、楽天ひかり、そして独自回線を採用しているauひかりの4社の光回線サービスについてまとめました。各社、自社のスマートフォンとのセット割引が受けられる点をアピールしていますが、中にはahamoなどのオンライン専用プランを契約していたり、MVNOを契約していたり、あるいはよく携帯電話会社を乗り換えたりする方もいるでしょう。こういった方は今回取り上げた光回線事業者を利用するメリットをフルに受けることはできません。

 今回の記事で取り上げた以外にも、光コラボは数多くあります。基本料金が毎月3000円台で利用できるところ、工事費が完全無料のところなど。光コラボが提供しているサービスはさまざまです。くれぐれも「大手通信キャリア、大手プロバイダーは知名度があるから」という理由だけで、光回線事業者を選ばないようにしましょう。

著者プロフィール

光回線

吉田裕紀

 長野県出身。2009年「株式会社ディ・ポップス」に入社。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどさまざまな通信キャリアを取り扱う携帯ショップ「TOP1」やY!mobileショップにて11年間携帯電話の販売に従事。

 現在はコンテンツマーケティング部署に所属。現場の経験を生かし、「携帯電話料金プランについて分かりやすい記事を書き、分かりやすく情報を発信する」をモットーに、日々売り場からの声や、最新の携帯電話に関する情報を収集し、記事の執筆にあたっている。

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