NTTコノキューの事業開始に合わせて、メタバースサービス「XR World」での新コンテンツも発表された。その目玉となるのが、AKB48グループのアイドルユニット「AKB48 SURREAL(サーリアル)」だ。
AKBサーリアルは、AKBグループ初の“リアル・バーチャル混合ユニット”で、センターポジションをバーチャルアイドルのSURRY(サリー)が担当し、「XR World」を主な活動として展開する。AKB48からは小栗有以(YUI YUI)、倉野尾成美(NARU)、下尾みう(MIU)、千葉恵里(ERII)、山内瑞葵(ZUCKY)の5人が参加する。同ユニットが歌う『わがままメタバース』は、XR Worldのテーマソングとして採用される。
XR Worldの中で有料ライブを開催する他、バーチャル空間を活用したファンとの交流も実施。新曲シングルへのCD購入者の特典では、VR空間上での撮影会や、抽選に当選したファンとVR空間内で交流する「バーチャルデート」も企画されている。
XR Worldでは、AKBサーリアル以外にも、タレントやアニメーションキャラクターとのコラボ企画が実施される。
歌手の松任谷由実(ユーミン)は、新曲のミュージックビデオをXR Worldでの独占先行配信を実施している。ミュージックビデオは、松任谷由実と50年前の「荒井由実」がバーチャル空間のアバターとして共演する内容。ファン向けに、ユーミンのアバターとの記念撮影ができるバーチャル空間も展開している。
「ゴジラ」シリーズとXR Worldのコラボレーションでは、ゴジラの大きさを仮想空間上で体験できるような展示が企画されている。
アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズでは、仮想空間内で“仮想のメガネ型デバイス”をかけると、エヴァンゲリオンの世界観が体験できる「VR空間でAR」ともいうべきコンテンツを提供する。
映画業界では松竹とも提携。2022年12月以降にXR World内で映画撮影所の雰囲気を体験できる撮影サービスを開始する。また、2023年1月以降には、伝統芸能を体験できるバーチャル劇場もオープンする予定という。
この他、XR Worldのエントランスに当たる「ロビー」では、すみっコぐらしやNARUTOとのコラボ企画が実施される。
NTTドコモは「XR City」ブランドで、現実の都市空間と連動するコンテンツサービスも提供している。NTTコノキューはこの事業も引き継ぎ、自治体や企業と連携してコンテンツを展開していく。
説明会ではこの分野の新サービスとして「絶滅古生物コレクション」が予告された。ナイアンティックが提供する「ポケモンGO」のような地域連動型ゲームアプリで、都市空間を歩き回って、恐竜などの古生物の「化石」を発掘する体験ができるという。
デジタルツイン事業では、XR技術を活用したソリューションサービスも展開する。エンターテインメントや観光の分野で体験サービスを提供するだけでなく、製造業での作業支援や、小売業での接客支援サービスなどを展開する。今後は、リモートワークを支援する“仮想オフィス”への進出など、サービスの幅を広げていく方針だ。
また、NTTコノキューは、2025年大阪・関西万博にNTTグループの1社として参加。「バーチャル万博」の機能を開発すると表明している。
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