東急電鉄、東急(※1)、三井住友カード、日本信号、QUADRACの5社は12月8日、東急電鉄の駅において「クレジットカードのタッチ決済」「QRコードを活用した企画乗車券」を使った改札機の入出場に関する実証実験を2023年夏から始めることを発表した。まず、一部の駅において先行して実験を開始し、2024年春をめどに全駅に対象を拡大する方針だ。
なお、実験内容の詳細は、開始前に改めて発表される予定となっている。
(※1)旧「東京急行電鉄」。東急電鉄は2019年10月1日付で同社から鉄道/軌道事業を引き継いだ
今回の実証実験は、PASMOを始めとする交通系ICカードをメインに据えつつ、訪日旅行客を含む沿線外からの乗客を想定してクレジットカードやスマートフォンで完結する乗車システムを導入することで、乗客の利便性を向上するために行われる。各社の役割分担は以下の通りだ。
先述の通り、今回は「クレジットカードのタッチ決済」と「QRコードを活用した企画乗車券」による乗車の実験を行う。2023年夏から田園都市線を中心とする一部の駅で先行して実験を開始し、2024年初をめどに東急線全駅で実験を開始する予定となっている。
「EMVコンタクトレス」に準拠した非接触決済に対応するクレジットカード/デビットカード/プリペイドカードを乗車券として利用できるようにする。現時点ではVisaブランドへの対応が決まっているが、他ブランドのEMVコンタクトレス対応カードへの対応も検討されている。
基本的な仕組みは、南海電気鉄道(南海電鉄)が先行して実施した実験と同様であると思われる。
Webサイトで事前に企画乗車券を購入し、スマートフォンの画面に表示したQRコードを改札機のリーダーにかざすことで直接乗車できるようにする。きっぷ(紙の乗車券)に引き換えることなく直接改札機に向かえるため、時間的な無駄を省くことができる。
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