サムスンの「Galaxy Z Flip4」は、縦に折りたたむと小さくなるスタイリッシュなスマートフォン。今までのスマートフォンにはないデザインが世界各国で人気です。ターゲットユーザーは比較的若い世代向けとなるGalaxy Z Flip4ですが、中国では高級スマートフォンとして別の製品も発売になりました。それが「W23 Flip」です。
サムスンの「W」シリーズは中国電信(China Telecom)とサムスンが2008年から展開している高級端末「心系天下」ブランドの製品です。2008年に最初のモデル「W699」が登場して以来、10年以上も毎年新機種を投入してきた由緒あるブランドなのです。2022年には2つのモデル「W23」と「W23 Flip」が登場。W23はGalaxy Z Fold4をベースとしたモデル、W23 Flip4はGalaxy Z Flip4をベースとしています。製品パッケージも高級モデルらしく重厚感あふれる仕上がりです。
パッケージは外にスリーブがかかっており、そこから心系天下のブランドロゴが見えます。非対称な楕円の窓から文字が見えますが、これは心系天下のロゴの外枠と同じ形状。そしてこのスリーブを外すとパッケージ本体が現れます。中央の金具がいい味を出していますね。
そして中央から開くと、W23 Flip本体が姿を現します。スマートフォン本体はGalaxy Z Flip4の派生モデルながら、パッケージは全く別に設計した専用品なのです。
W23 Flipの本体サイズはGalaxy Z Flip4と同じ。すなわちGalaxy Z Flip4の外パネルとフレーム、ヒンジデザインを変えた色違いモデルなのです。しかし異なるのは外観デザインだけではなく、メモリは12GB、ストレージは512GBを搭載。Galaxy Z Flip4には12GBモデルはなく、W23 Flipの方が性能は高いのです。なお、W23 Flipの中国での価格は9999元(約20万2000円)です。
金属部分をゴールドカラーに仕上げるだけでイメージは大きく変わりますが、ヒンジ部分も表面処理を変えて金属感を高めた仕上げにしています。高級ライターのようにも見える渋いデザインでしょう。
本体を開いて背面を見ると、光沢ある黒いパネルとエッジのゴールドの配色が美しく感じられます。下部側の「心系天下」のロゴもゴールド仕上げですね。なお、パッケージにはケースなどは付属していませんが、透明ケースですら着けずにこのまま裸で持ち運びたくなります。
今回は電源を入れるまでしか試せませんでしたが、起動時にも心系天下のロゴが浮かび上がります。これを見るとスリーブを着けたパッケージにあったロゴと同じ形状であることが分かるでしょう。なお、壁紙なども心系天下オリジナルのものになっているとのことです。
一部の国ではGalaxy Z Flip4のパネルやフレームをカスタムカラーでオーダーできる「Galaxy Z Flip4 Bespoke Edition」が販売されています。W23 Flipはいわばこのカスタムモデルの高級カラー版というわけですね。Galaxy Z Flip4は他にもさまざまなブランドとコラボしたモデルが韓国などで出ており、前モデルでは日本でもThom Browneとコラボした製品がありました。
折りたたみスマートフォンはまだまだ市場には浸透していませんが、Galaxy Z Flip4は本体を上下2枚のフラットなパネル分割構造としたことで、さまざまなバリエーションモデルを生み出し、幅広い消費者層にリーチすることができます。W23 Flipのような高級感あるモデルを好むユーザーも多いでしょうから、Galaxy Z Flip4にも類似のカラバリモデルをぜひ出してほしいものです。
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