―― バッテリーが劣化した端末ということだと、比較的古い機種が多いようにも思えますが、在庫は十分あるのでしょうか。
粟津氏 あります。(他の中古業者とは)仕入れルートが違うからです。他社は店舗での買い取りが中心ですが、僕たちの代理店はさまざまな業種、業態で、買い取りショップもあればリサイクルショップもあります。その先に、全国津々浦々、いろいろな方が(顧客として)ついています。ラインアップが広く、古いものもたくさんあるのが強みです。例えば、普通の中古業者だと9割がたiPhoneですが、僕らにはAndroidもある。このモデルを組めたのも、きちんとAndroidがあるからです。
―― そうはいっても、ないものもありますよね。
粟津氏 ランクや色もあるので、ないことはあります。その場合は、同等品に交換します。こちらから、スペックや画面サイズなどを提案させていただく形になりますが、基本的にはアップグレードになるようにします。
―― 逆に、新しい端末も中古としてのストックがあまりなさそうですが。
粟津氏 あることはあります。ただ、(新しい端末は)いっぱい来ない想定です。僕らの事情ですが、新しい端末は買い取り価格が落ちていないので、回収することで対応はできます。
―― 現状はオンラインでの契約になりますが、販路はどうしていくのでしょうか。
粟津氏 今は確かにオンライン限定(専用サイトのみ)ですが、近々自社のECでも展開していく予定です。そこから、取引先や提携先に広げていくのが第2フェーズです。
―― 提携先とは、どのようなところでしょうか。
粟津氏 今、アイデア出しをしているところですが、キーワードになるのはバッテリーが劣化している人や外出する人です。例えば、旅行先のレンタ―ショップや、空港のモバイルWi-Fiルーターをレンタルするところなどで契約してもらえないかを考えています。当然、スマートフォンショップやキャリアショップも候補です。ただ、大きな会社は実績やインセンティブによるところがあります。今はその設定(販売インセンティブなど)ができないので、もう少したってからになりそうです。
―― 他の中古販売業者はありそうですか。
粟津氏 可能性としてはありますね。今でも、他社で買った中古のスマホで入ることはできます。加入の条件に外装ランクを設けていないので、そこはやりやすいのではないでしょうか。
バッテリー容量の保証というのは、他社にないサービスで面白い。新製品の購入直後に入る必要性は薄い一方で、3年目、4年目に入った端末に対し、保険のようにかけておくにはいいサービスといえる。中古端末の場合、その価値はさらに高まる。バッテリー容量が少ない端末を買ってしまった場合などは、特に重宝しそうだ。交換という形が取れるのは、同社が中古端末の流通を行っているからこそ。Androidまで含めたバリエーションが豊富な点も、同社の強みを生かしたビジネスモデルといえる。販路の拡大など、今後の展開にも注目したい。
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