Appleがバッテリー交換料金を値上げ 「修理する権利」との関係は?

» 2023年01月18日 15時47分 公開
[山本竜也ITmedia]

 Appleが、3月1日からiPhone、iPad、MacBookの保証対象外バッテリーの交換料金を値上げします。値上げ幅としては、iPhoneが3000円、iPadが3800円、MacBookが最大1万3700円。値上げ対象の製品と改定前後の価格を下記にまとめてみました。なお、価格はあくまでも見積額なので、実際のケースによっては異なる可能性もあります。

Appleバッテリー バッテリー料金値上げの対象製品と値上げ額の一覧

 今回、iPhone 14シリーズは対象となっていませんが、もとから高めの設定がされているためでしょう。同様にiPad Pro 12.9型(第6世代)、iPad Pro 11型(第4世代)、iPad(第10世代)も高めの設定になっており、値上げの対象外となっています。第9世代までのiPadが対象外になっている理由が分かりませんが、調達先や部材の違いなどがあるのかもしれません。

Appleバッテリー iPhone 13の修理代金見積もりのページには、2023年3月からバッテリー料金が値上げする旨が記載されている
Appleバッテリー iPhone 14シリーズはバッテリーの値上げ対象にはなっていない

 なお、値上がりするのは保証対象外のバッテリー交換料金のみで、AppleCare+に加入している場合はこれまで通り原則無償で交換できます(実機検査でバッテリー蓄電容量が本来の80%未満に低下している場合のみ)。

 Appleは、2022年7月に円安を理由に国内の製品価格の値上げを実施しています。今回の値上げについては特にリリースは出されていませんが、日本だけではなく世界中で値上げが行われているので、円安は関係なさそうです。素直に考えるなら、原材料や輸送コストの高騰といったところでしょうか。ただのその場合、バッテリーの交換料金のみ値上げなのが気になります。

 近年、世界的に「修理する権利」が盛り上がりを見せており、2022年末には米ニューヨーク州知事が米国で初めて修理する権利法案である「Digital Fair Repair Act(デジタルフェア修理法)」に署名し、2023年7月に同法律が発効します。

 修理する権利は、簡単に言ってしまうとこれまで指定サービス業者でしか修理できなかったスマートフォンやPCなどを街の修理業者やユーザー自身が修理できるようにしなければいけないというもの。こうした動きに対応するため、Google、Samsungなどの各メーカーはバッテリーやディスプレイなどの純正部品を一般消費者にも販売を開始しており、Appleもセルフサービス修理プログラムを実施しています。

Appleバッテリー Appleが2021年11月に発表した、iPhoneを自分で修理できる「セルフサービス修理」プログラムのイメージ

 このセルフサービス修理プログラムは日本では提供されていないのですが、提供国では専用サイトから部品などを購入可能になっています。ここで販売されているバッテリー部品価格は、Appleでのバッテリー交換料金と同じです。このため、こちらの部品価格も3月には値上げが実施されるのでしょう。

 バッテリー価格を値上げすることで、ユーザーによる修理のハードルを上げている、というのは少し偏った見方かもしれませんが、まったく無関係とも思えないところ。どうせ高い価格を払うのであれば、Appleに任せようという方向に誘導したいのかもしれません。バッテリー交換をして延命するのではなく、新しい端末に買い替えてほしいという思惑もありそうです。

 とはいえ、本当のところはAppleのみぞ知るところ。ユーザーとしては、できるだけバッテリーが消耗しないように気を付けるにこしたことはありません。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月10日 更新
  1. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  2. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  3. 「iOS 27」はアプリの起動速度が30%高速、最適な通信切り替えも iPhone 11やiPhone SE(第2世代)も対応 (2026年06月09日)
  4. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  5. 次世代の「Siri AI」発表 ユーザーを理解した応答が可能、表現力も向上 26年後半に英語から対応 (2026年06月09日)
  6. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  7. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  8. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  9. WWDCで「折りたたみiPhone」に言及なしも、Apple版「大画面×AI」に期待できるワケ (2026年06月09日)
  10. 【ワークマン】1900円の「アーバンマルチストレージトート」 ポーチ代わりになるポケット付き (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー