2023年3月。今年の花見はにぎやかなことになりそうですな。
近所に、たくさんの桜で華やかな…それもソメイヨシノではなくてタカトオコヒガンザクラ(漢字だと、高遠小彼岸桜)でにぎやかな公園があり、タカトオコヒガンザクラはソメイヨシノより少しだけ色が濃く開花時期も1週間ほど早いので毎年大変賑わっていたのだが、ここ3年はコロナ禍もあり、花見で使われるエリアは閉鎖、他の場所も座り込み禁止……つまり歩きながら眺める分には構わないけど、滞在して楽しむのはダメよ、だったのだ。
でも今年はそういった制限もなくなり、思い思いに桜を楽しめる年に戻った。そしてほぼ満開となったのは平日。平日なので近所の人しかいないのだが、みな楽しそうで何よりである。
さてこの写真、普通に撮ったのだけど、「肉眼だともっと華やかで空の色もきれいで明るかったのにー」と思ったわけだ。いや冷静に考えると空はほんのちょっとかすんでいて(花粉か?)、花の色もそこまでピンクじゃないけど、ぱっと見たときはもっと華やかなのだ。
一番いいのは、撮るときに「プラス」の補正をかけてやること。
でも撮るときにそこまで細かいこと気にする人って……そりゃあいるけれども、まあ多くはないよね。てなわけで、今回は最初に「ちょっとくすんでしまった桜写真を派手に仕上げよう」から。
さっきのちょっとくすんだりかすんだりした写真をさくっと補正してみる。写真アプリを開いて「編集」したら、一番効果的な機能をまず使うべし。
「ブリリアンス」だ。明るさや階調を調節して、より輝いた写真にする機能。要するにあれこれ調節して明るくて見栄えのする写真にしてくれるわけで、まあ取りあえず、最初にこれをいじるのがいい。均等に明るくするのではなく、もともと明るい所は抑えつつ、暗いところを持ち上げて、「いい感じ」に仕上げてくれる。
これでだいたいの雰囲気を決めたら。次は「ハイライト」や「シャドウ」。文字通り、明るいところ(ハイライト部)や暗いところ(シャドウ部)を調整するんだが、桜の場合、非常に淡いので光がしっかり当たっているところとちょっと影になっているところの明暗差が目立ってしまう。そこで「シャドウ」を持ち上げて、明暗差を少し弱める。
これで階調の基本はできたので、「明るさ」を調節して全体にもうちょっと明るくしてやる。
そして最後に「自然な彩度」を上げてやると、空の青や木々の緑、そして花の色に色がのっかってきて見栄えのする写真になるのだ。どこまでいじるかはその人のセンスとか自制心とかいろんなものが絡んでくるので、好きにしてください。
桜って基本的に、目で見た印象より暗めに渋く写りがちなので、そこを後で補ってやるというくらいがいいかと思う。
ちなみにこれ以外の写真は、ブリリアンスも何もかけてないのでご了承を。
人の目で見て桜が密集していて視界全部が桜ですげー、と思っても写真で撮るとそうでもないことがある。密集してすげーと思って撮った写真には密集感が欲しい。
そういうときは桜が横に並んでいるより、前後に重なって見えるように撮りたい。
さらに密集感を出したいときは望遠にする。iPhone 14 Proなら3xの望遠カメラを使う(2xでもいい)。
そして、桜の木々全部をいれる必要はない。それより画面全体の桜が占める面積を増やし、桜の背景に桜、その向こうにまた桜って感じにするとめちゃ桜である。さらに望遠で撮ることで人も密集感が出るのでよりにぎわっている感がある。
写真って、その人がその場で見たり感じたりしたことを伝えるための媒体の1つなので、伝えたいことが伝わるように撮ればいいのだ。
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