Androidスマホへの「マイナンバーカード」電子証明書搭載は5月11日から 何ができる? 対応機種は?

» 2023年04月25日 20時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 河野太郎デジタル大臣は4月25日、記者会見においてマイナンバー(個人番号)カードの「電子証明書」をAndroidスマートフォンに搭載するサービスを予定通り5月11日から開始する旨を表明した。この記事では、Androidスマホにおける電子証明書で「できること」と、対応スマートフォンについて解説する。

【更新:4月26日12時50分】記事の正確性を高めるため、一部追記を実施しました

河野太郎デジタル大臣の記者会見(4月25日)

スマホ用電子証明書でできること

 Androidスマホに搭載できるマイナンバーカードの電子証明書は「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」の2種類(以下まとめて「スマホ用電子証明書」で、「マイナポータルアプリ」から申請/書き込み/失効(削除)手続きをワンストップで行えるようになっている(申請時はマイナンバーカードが必要)。両証明書を搭載(書き込める)スマホは同時に1台のみで、最新の証明書のみが有効(=古い証明書は自動的に失効)になる仕組みだ。

 スマホ用電子証明書に対応する手続きは順次拡大する予定で、以下の通りとなる。

  • 5月11日から利用可能
    • 「マイナンバーポータル」へのログインとサービスの利用(※1)
    • 民間企業のサービスにおける本人確認(順次対応)
  • 2023年内予定
    • コンビニエンスストアでの公的証明書(住民票など)の交付(※2)
  • 2024年4月頃予定
    • 健康保険証としての利用(事前のひも付けが必要)

(※1)転居手続きは7月から、確定申告手続きは2024年度から対応
(※2)マイナンバーカードによる発行に対応する市町村/特別区のみ

 スマホ用電子証明書の利用時、本来は2種類の電子証明書に設定したパスワードを入力する必要がある。ただし、利便性を鑑みて、利用者証明用の証明書の認証は画面ロックによる代替も可能で、生体認証に対応する機種では生体認証も利用できる。

スマホ用電子証明書 スマホ用電子証明書でできること。初めから“全て”に対応するわけではないことに注意したい
行政サービス 今後、スマホ用電子証明書への対応が求められるサービスの一覧。これらのサービスは順次対応していくことになる見通しだ

対応機種

 サービス開始当初、スマホ用電子証明書はAndroidスマホでのみ利用できる。iPhoneへの対応は、メーカーであるAppleとの協議中とのことで、少し時間が掛かりそうである。

 Androidスマホへの電子証明書の搭載は、利用する仕組みの都合で比較的新しい「おサイフケータイ」対応機種に限られる(ただし、おサイフケータイ機能そのものを利用するわけではない)。具体的な対応機種はマイナポータルのFAQサイトに掲載されている。

 比較的新しい機種のみとはいえ、対応機種は多岐に渡る。以下に主なメーカー(ブランド)における対応状況を記す(いずれも日本向けモデルのみ)。

  • シャープ:「AQUOS R5G」「AQUOS sense4」「AQUOS wish2」以降
  • FCNT:「arrows Be4 Plus」「arrows We」「arrows NX9」以降
  • ソニー:「Xperia 1」「Xperia 5」「Xperia 8」以降
  • サムスン電子:「Galaxy S21」「Galaxy Note20」「Galaxy A51 5G」以降
  • Google:「Pixel 4a(5G)」以降
  • 他のメーカー:「BALMUDA Phone」「Redmi Note 9T/10T」「TORQUE 5G」「Zenfone 8/9」など
対応機種 スマホ用電子証明書を搭載できる機種は、マイナポータルのFAQサイトで確認できる

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