ホリエモンの格安SIM「HORIE MOBILE」は誰向け? 独自コンテンツから通信速度までを検証(1/2 ページ)

» 2023年05月23日 06時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 エックスモバイルが3月16日に「HORIE MOBILE」のサービスを開始した。ホリエモンこと堀江貴文氏とエックスモバイルがタッグを組み、トレンドといえる月間20GBのデータ容量に加え、ホリエモンの独自コンテンツを付随させた。

 ITmedia MobileではHORIE MOBILEのSIMを借りる機会を得たので、どのような人に向くのか、どのような使い方が理想的なのかなどについてレビューしていきたい。

HORIE MOBILE ホリエモン SIM HORIE MOBILEで提供しているHORIE SIM
HORIE MOBILE ホリエモン SIM

20GB+5分かけ放題+ホリエモンの独自コンテンツを楽しめる

 まずはHORIE MOBILEの概要をおさらいしたい。

 HORIE MOBILEはNTTドコモ回線を使ったMVNOサービス。月20GBのデータ通信容量と、5分以内の国内通話かけ放題が付き、料金は月額3030円(税込み、以下同)だ。

 当月に使い切れずに余ったデータ容量は翌月に繰り越される。指定のデータ容量を使い切ると速度が最大200kbpsに制限されるが、550円/1GBで容量をチャージすれば制限が解除される。

 国内通話オプションは10分以内なら何度でもかけ放題の「かけたい放題ライト」(月額550円)と、時間無制限でかけ放題の「かけたい放題フル」(月額1650円)を追加できる。

 最大の特徴といえるのは上述の20GBではなく、堀江氏に関するコンテンツが楽しめる点。音声メディア「Voicy」「ZATSUDAN」の堀江氏に関するコンテンツを無料で何度でも聴ける。さらに、デイリーホリエニュースで堀江氏執筆のニュースを読める他、堀江氏が運営に参画するパン屋「小麦の奴隷」で月1回カレーパンをもらえる。

 サービスの申し込みはWebから行えるが、X-mobile店舗でのサポートも受けられる。

独自特典は誰に刺さる?

 VoicyとZATSUDANに開設されたホリエモンチャンネルの音声はYouTubeの「堀江貴文 ホリエモン」というチャンネルとは別の内容や視点となり、1分から10分程度のものが多い。あるときは堀江氏の実体験に基づく話題、また別のときは世の中のトレンドや、時事ネタの開設といったバラエティーに富んだ内容だ。Voicyの同チャンネルの具体的な概要は以下の通り。

本チャンネルでは、家事や身支度の「ながら時間」や通勤・通学の電車内のような「スキマ時間」にて、堀江貴文が語る時事ネタや豪華ゲストとの対談を中心とした、豊富なコンテンツを楽しむことができます。

2022年6月からプレミアムメニュー開始しました。毎日のニュース解説を朝8:00にプレミアム配信。そしてゲリラ的に生配信(無料)をします。

 Voicyの同チャンネルへは通常、Webからのアクセスで1300円、アプリからでは1900円かかる。ZATSUDANは月額1500円だ。HORIE MOBILEユーザーなら、これらの視聴手続きや別途契約する手間を省け、出費を抑えられるのが大きなポイント。HORIE MOBILEのマイページからすぐにアクセスし、すぐに視聴開始できるのも便利だ。

HORIE MOBILE ホリエモン SIMHORIE MOBILE ホリエモン SIM マイページから特典ページへ進むと……(写真=左)。VoicyやZATSUDAN経由で配信されている、コンテンツにアクセスできる(写真=右)

 もちろんこれらと似たような内容はYouTubeでも無料で視聴できるが、VoicyとZATSUDANでしか聴けない内容もあるので、とにかく多忙なスケジュールの中、合間を縫って堀江氏のコンテンツをながら聴きしたい、という人にも刺さるだろう。

 独自特典としてもう1つ触れておきたいのはデイリーホリエニュース。堀江氏発信のビジネス、政治、経済などの情報が主だが、中には先の音声コンテンツ同様、堀江氏の実体験に基づくエピソードもある。4月末配信の内容は後述のカレーパンや、北海道大樹町の宇宙ベンチャー、「インターステラテクノロジズ」を創業した堀江氏だからこそ語れる宇宙の内容だ。

 さかのぼること3月17日はHORIE MOBILE開始日を記念し、「年間約7万円を節約できる、通信業界のLCC」と題した記事が出ている。「1人当たりの通信費は平均で月9000円/10GB、HORIE MOBILEならその3分の1に減らせる」などといった宣伝的な文句の他、通信業界のLCCと銘打った理由がつづられている。

HORIE MOBILE ホリエモン SIM 「年間約7万円を節約できる、通信業界のLCC」と題した記事

 ここまで聞くと、ホリエモン好きにしか刺さらない? と思われるだろうが、案外そうでもなかった。いわゆる宣伝的な内容ばかりではないからだ。ニュースリリースでもメディア各社の記事でも「堀江氏独自コンテンツ」などのワードでひとくくりにされているが、これは利用すれば役立つ豆知識や、HORIE MOBILEユーザーだからこそ知って得する情報もある、と感じた。

 だが、ここまで使ってみないと、その良さに気付けないとも感じたし、堀江氏プロデュースのパン屋「小麦の奴隷」の無料権を使い果たせなかった。各店舗で小麦の奴隷アプリのトップ画面と、HORIE MOBILEのマイページを提示すれば、パンを1つ無料でもらえるが、それだけのためにHORIE MOBILEのSIMと端末を持って、店舗へ出向く、までに至らないユーザーは多いのではなかろうか。

 何か別の用事のついでに立ち寄り、そこで得られる特典としては面白さを感じるが、例えば「ギガプレゼント」「X-mobile店舗でスマホ画面のフィルム貼り無料」など、HORIE MOBILEの名にちなんだ他の特典も欲しい、と感じた。

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