5月1日9時30分時点では通信速度が特段遅い、ということにはならず、独自コンテンツを含めて問題なく使えた。これは同日、VoicyとZATSUDANを都内近郊で聴き続けた印象。同日(平日)正午を過ぎても特にコンテンツが途切れたり、読み込めなくなったりすることはなかった。
5月の平日の昼間(12時〜13時)に東京原宿の5Gエリアで速度を計測すると、下り136.7Mbpsと高速だったものの、上りは5.2Mbpsとやや低速だった。
土日に混み合う東京スカイツリーで測定してみると、午前中は比較的高速だったものの、午後になると低速になることがしばしば。午前中は下り60から70Mbps程度、上り20から30Mbpsだったが、午後を過ぎて17時台になると、下り11Mbps程度で上りはさらに低くなり、計測中にタイムアウトすることすらあった。
それでも、HORIE MOBILEのWebサイトで「最も混雑する昼時でも4Mbpsの高速通信」と述べている通り、昼時でも4Mbps以上の速度は出ていたので、MVNOのサービスとしては及第点だといえる。
考えられる要因としては、NTTドコモが4月26日に明らかにした通信品質の低下が挙げられる。詳細は過去記事を参照いただきたいが、ドコモで通信速度が出にくい問題は、MVNOであるHORIE MOBILEにも影響を及ぼしているのかもしれない。この点、ドコモは「2023年夏ごろまでに解消する」としているため、改善を待ちたいところだ。
それゆえHORIE MOBILEでも他社回線の選択肢があっていいのでは? と感じる。
とはいえ、20GBと先の独自コンテンツにメリットを感じる人なら、他社の20GBプランを契約し、VoicyとZATSUDANそれぞれ有料で視聴するより、HORIE MOBILEの方がはるかにお得。1カ月程度、SIMを借りて使ってみたところ、上限の20GBを超過することはなかった。
音声コンテンツ自体が4K動画などと比べて、大量にデータを消費しないことが一因と考えられる。HORIE MOBILEの特典が動画コンテンツではなく、音声コンテンツや記事などにとどまるのは、比較的低速かつ月間上限20GBであっても快適に使えるためではないか、と筆者は考える。仮にこれらが全て動画だったとすれば、先のような低速な環境では読み込みに時間を要してしまうだろうし、再生途中に途切れてしまう……なんてことになりかねない。
そう考えると、音声コンテンツ/記事などを特典としたのは、正解かもしれない。堀江貴文氏とその関連コンテンツに興味がある、という人、毎月20GBで足りる人にこのHORIE MOBILEは向くと感じた。
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