「moto g53y 5G」レビュー Y!mobile×モトローラの“2万円スマホ”はどれだけ使える?(4/4 ページ)

» 2023年07月10日 12時00分 公開
[石井徹ITmedia]
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パフォーマンスはどう?

 使用した上での感触をまとめる。ディスプレイはTFT液晶ながら色表現がよく、解像感も十分にある。有機ELのスマートフォンと見比べても遜色ない印象だ。

 ただし、ディスプレイについていくつか気になった点がある。1つは、バックライトの光漏れだ。試用機では、画面の縁周辺がわずかに輝度が高く、よく見ると筋状に浮き出るような表示になっていた。この部分はOS上の表示色域調整の影響を受けづらいようで、暖色系が強めの色設定にすると、差が分かりやすい。

moto g53y 5G 試用機では、画面の縁がわずかに明るく表示されていた

 2点目としてディスプレイの120Hz駆動については、恩恵を受けられるとは感じなかった。このスマホは通常60Hz以下で描画し、スクロール操作を行った時点で120Hz駆動に切り替わる仕様となっているが、この切り替わりの一瞬で表示の崩れが発生するようだ。SNSやWebブラウザ上で低速でスクロールすると、リフレッシュレートの切り替わりが間に合わず、画面上の文字を滑らかに表示できないことが多かった。

 Dolby Atmosをサポートするオーディオについては全般的にフラットな音作りという印象だ。立体感や迫力を感じるような音ではないが、長時間聞いていて疲れづらい。内蔵スピーカーで音量をめいっぱいに上げても、音割れすることはなかった。

 メモリ容量は限られているが、WebサイトやSNSの閲覧、動作再生といったライトな使い方では支障を感じることはなかった。アプリ切り替え時などに、たまに1〜2秒もたつくことはあるかなという程度だ。2週間ほど利用した限りでは、利用中にフリーズして動かなくなるといった深刻な動作不良に陥ることはなかった。

 参考として、Geekbench 6.1.0によるCPUベンチマークスコアを付記しておく。シングルコア性能は「709」、マルチコア性能は「1748」となった。

moto g53y 5G moto g53y 5GのCPUベンチマークスコア(Geekbench 6.1.0)

 マシン性能を要求するゲームの代表例として「原神」をプレイしてみた。ゲーム側が最適と判断した表示解像度は「低」だったが、ゲームタイムをオンにすることで「高」解像度・30fpsで動かすことはできた。ただし、戦闘シーンなどではコマ落ちが生じやすく、高めの解像度で継続してプレイするには適さない。エントリー帯のモデルにしては健闘していると評価できるだろう。

 試用中の電池消費は、Wi-Fi接続で動画再生を行った時に1時間で6.5%程度、5G接続で移動しながらSNSを閲覧すると1時間に8%〜15%程度の消費だった。満充電から1日アクティブに使っても電池切れになる心配は無さそうだ。

まとめ:価格以上の実用性、2台持ちの選択肢にも

 MNPなら一括1円で購入できるmoto g53y 5Gは、“価格で選ぶスマホ”の筆頭格といえる。2台持ちなら1回線あたり月990円からのY!mobileの料金プランとの親和性も高い。

 とはいえ、魅力は価格だけでもない。ライトな使い方なら十分にこなせるパフォーマンスと、読書や動画再生に適した大画面を兼ね備えている。OSの作り込みも丁寧で、細かいところまで気配りを感じた。特に価格重視の2台目を探している人や、Androidスマートフォンを試してみたくなったiPhoneユーザーには、このスマホはいい選択肢となりそうだ。valuecommercelink:887556696,Y!mobileオンラインストアで詳細をチェック

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