残暑が続く! スマホが熱い! ハンドクーラーやクリップクーラーで冷やしていい?【2023年版】

» 2023年08月27日 19時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 8月もそろそろ終わりですが、去年(2022年)と比べると、全国的に暑い日が続いています。夜になると涼しくなる所もありますが、それでも昼間はかなり気温が上がります。週間予報を見る限り、当面はある程度の暑さは続きそうです。

 気温が高くなると、スマートフォン(特にハイエンドスマートフォン)も発熱しやすくなります。内部の部品(プロセッサ、メモリ、バッテリーなど)を保護する観点から、発熱がある程度のしきい値に達すると、スマホは機能制限を掛けます。要するに全力を出せなくなるのです。

 この機能制限は、スマホが冷めれば解除されます。しかし、冷やし方には一定の配慮が必要です

 最近は、若い人を中心に「ハンドクーラー」や「クリップクーラー」といった手持ち式の「携帯扇風機」が流行しています。これでスマホを冷やすのは“アリ”なのでしょうか……?

冷やしている図 残暑が続く中、スマホをハンドクーラーやクリップクーラーで冷やすのはありなのか……?

やってはいけないことは「急に冷やすこと」

 スマホを冷やす上で、絶対にやってはいけないことは急激に冷やすことです。

 急にスマホを冷やすと、本体内部にある空気が急激に冷やされ、本体内で“結露”が起こります。結露によって本体内に生じた水分は、基板やバッテリーにおいて漏電や短絡(ショート)を起こす可能性があります。

 「スマホの調子がおかしい」「スマホの電源が突然切れた」ということで修理に出してみると、実は内部に発生した結露が原因であることが珍しくありません。結露が原因で故障した場合、修理を拒否されたり、修理はできても代金が高くなってしまう可能性があります。

 これは防水性能を持つスマホでも同様です。防水スマホの「防水性能」は、基本的には本体の外部の真水(または水道水)に対する防護性能を意味します。スマホの内部まで防水設計としていることは、端子部を除けば“まれ”です。

 凍らせた保冷材はもちろんです、流水、クーラー(エアコン)などから出る冷やされた空気で冷やすのは避けるべきです。

急激に冷やすのは駄目 本体内部の結露は、本体が急激に冷やされることで発生します。急激に温度が下がるようなやり方で冷やすことは厳に慎みましょう

ハンドクーラーやクリップクーラーなら大丈夫!

 翻って、ハンドクーラーやクリップクーラーはどうなのでしょうか。これらはあくまで“扇風機”で、空気自体を冷やす機能はありません。風を起こす機械です。

 よって、これらを使ってスマホを冷やすのは“アリ”です。スマホが熱くなった場合は、特に熱い場所をめがけて風を当てるようにしてみてください。その際に、スマホを使わず、充電もやめると、より早くスマホが冷めます。

 ただし、気温が高すぎる場合は、風自体があたたかいゆえに効果が期待できない場合もあります。そのような場合は、素直にスマホを使うのを中断して、冷めるまで待ちましょう。

アリよ 携帯型扇風機でスマホを冷やすのは“アリ”です。ただし、気温が高すぎる場合は効果が薄くなる可能性もあります。その点だけは、気を付けてください

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