iPhone 15 Pro Maxが良い。とにかく良い。
Apple関連製品について、比較的好意的なレビューを書く印象がある筆者かもしれないが、ここまでストレートに書いたのはおそらく初めてのはずだ。実際に製品を試していたからこそ、自分の分も真っ先にオーダーした。ここまで真剣に先を争って製品を注文したのは久しぶりだ。
新発表のiPhoneを整理すると、合計4モデルある。スタンダードモデルが、iPhone 15と基本スペックは同じで画面だけ一回り大きいiPhone 15 Plusだ。プロモデルはiPhone 15 Proと、画面が一回り大きいiPhone 15 Pro Maxとなる。ただし、こちらは基本スペックは同じながら画面の大きさに加えて望遠レンズの倍率が全然違う。
では、そのiPhone 15 Pro Maxの何が良いのか。まずボディーは、チタンとガラスでできた製品が薄く、見た目にも美しく、角も丸まって触り心地がよく、何よりもとにかく軽い。
少なくとも、これまでもMaxサイズのシリーズを触ってきた人間の手には驚くほど軽く感じる。通常サイズのiPhoneを触ってきた人に、どう感じるかは正直分からない。しかし、見た目の大きさから想像する重さより、軽いと感じるのではないだろうか。
この触り心地だけは、どんなに文字を重ねても伝わらないと思うので、ぜひとも店頭などで実物に触れてその手で感じて欲しい。抑えきれない所有欲に駆られる人は少なくないはずだ。
Proモデルらしい、シックなブラックチタニウム/ホワイトチタニウム/ブルーチタニウム/ナチュラルチタニウムの4色のカラーバリエーションも美しいが、今回は特にあえて無彩色のナチュラルチタニウムを用意し、チタンの地色を楽しめるようにしている。
もちろん、最大の弱点は円安のあおりを受けた国内での販売価格だ。米国では1199ドル〜と同じ価格を維持しているのに、日本での価格だけが毎年上がり続けている。しかし、この円安による割高感を織り込んでも、カメラ機能だけでも十分に買った人を納得し満足させる価値の高さはある。iPhoneのカメラ機能を愛用している人は、多少、背伸びをしてでも購入すると、これから先の写真生活がかなり楽しくなるはずだ。
ということで、22日から販売開始となる2024年モデルのiPhoneは、まずはiPhone 15 Pro Maxを基準に考えることをお勧めしたい。可能であればこれが“究極の理想”とした上で、カメラをそこまで活用しない人や、もう少し手軽な価格がいい人にはiPhone 15とiPhone 15 Plusから、手になじむサイズを選ぶのが良い。
ちなみに、価格が安ければ安いほどうれしいという人には、iPhone SEが6万2800円〜(税込み、以下同様)、iPhone 13が9万5800円で販売されている他、使わなくなるiPhoneを下取りに出すことで実質4000円〜11万5000円の割引になる上に、地球資源を無駄にせずリサイクルすることができる。
今回、問題はiPhone 15 Proの選択だ。iPhone 15 Pro Maxの6.7型の画面サイズが、大き過ぎて文字入力などの操作がしづらくなるのが嫌な人(キーボードを小さくするなどの機能は用意されているし、慣れでカバーできる部分はある)、その上で後述する撮影時のズームの足りなさを我慢できる人が対象者になる。
もし、Pro Maxの重さを問題にしていた人は、店頭でチタン製ボディーの軽さを感じてもらえれば考えが変わるかもしれない。歴代iPhoneの中で最薄のベゼルを採用したことで本体サイズが小さくなっている。
わずか1mm未満の差ではあるが、実際に手に持ってみると違いを感じるだろう。筆者としては、買える人にはiPhoneで写真や映像を撮る楽しさを広げてもらうためにも、基本的にはiPhone 15 Pro Maxをまずはお勧めして、そこから他の選択肢を選ぶのが良いと思う。
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