総務省は10月3日、700MHz帯の割り当てについて、楽天モバイルから申請があったと発表した。総務省は8月29日から9月29日までの間、基地局の開設計画の認定申請を受け付けていたが、今回、申請したのは同社のみだったという。
これを受け、鈴木淳司総務相は10月3日の会見で、「総務省で受け付けた申請について、公正かつ適正な審査を行う」とした。23日には電波監理審議会に諮問を行う予定で、「割り当ての手続きを進めていく」(鈴木総務相)としている。
楽天モバイルは2023年10月現在、4G LTEネットワークを1.7GHz帯(バンド3)でのみ構築しているが、700MHzから900MHzまでの帯域を保有していない。プラチナバンドと呼ばれるこの帯域は1.7GHz帯の電波と比べて障害物に強く、エリアカバーを広げる上で有利とされている。
楽天モバイルの鈴木和洋CEOは、8月10日の決算説明会で、「2023年秋に割り当てをいただければ、2023年末には最初の電波を発射できる」と述べていた。楽天モバイルがプラチナバンドを取得した場合にかかる設備コストについては、「新しいアンテナを既存の基地局に取り付けることで、低コストでエリア構築が可能になる」(鈴木CEO)としていた。
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