「Xiaomi 13T/13T Pro」は「日本は頑張ったな」という価格になる Xiaomiの日本戦略を聞く(2/3 ページ)

» 2023年10月27日 11時37分 公開
[田中聡ITmedia]
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廉価スマホは必ずしも決まったサイクルで出す必要はない

―― 2023年のスマホは例年よりは少ないですが、過去に出した機種も販売は継続されて、2〜3年のスパンで売っていく形でしょうか。

安達氏 そうですね。買い換えサイクルが長期化していて、4年ぐらいとも言われています。円安の影響もありますが、ユーザー目線で考えると、毎年モデルチェンジする必要があるのかどうか。例えば「Redmi 12 5G」は、廉価機種としては1年以上の間を開けていますが、進化させるには一定の期間が必要です。半年や1年ごとにリニューアルする商品はハイエンド系であるかもしれませんが、ミドルレンジや廉価帯の機種は、商品の適切なライフサイクルを考えながら、最終的にはお客さまに還元できる価格を意識して投入タイミングを決めるのがいいと思います。

Xiaomi 2万9800円のエントリーモデル「Redmi 12 5G」

大沼氏 補足になりますが、スマートフォン単体だと購買動機はなかなか起こらないかもしれませんが、IoTの組み合わせで、「もっとこんな便利なことができる」という購買の動機を訴えていくつもりです。そこに事業者さんのサービスやコンテンツが付加してくることもあります。

―― 競合メーカーを見ると、グローバルの機種をそのまま持ってくる場合と、日本向けにカスタマイズしたモデルも出しています。安達さんがXiaomi Japanに加わった背景に、オリジナルのスマホを作るため、という話もあったと思います。そのあたりのロードマップは現状いかがでしょう。

安達氏 それに関しては、まだ何もお伝えすることができません。Xiaomiに入ってから約2年たちますが、発表した商品にはいろいろなフィードバックを生かしています。そういう意味では、少なからず貢献させていただいているかなと。その中で日本専用にするメリットは、日本のお客さまに喜んでいただけることもある一方で、Xiaomiの1つの強みである、グローバルでのスケールメリットは有利には働きません。そこは見極めて、投入する商品に反映させていきたいですね。

―― 今回発表したXiaomi 13Tと13T Proは、グローバルベースで、おサイフケータイやバンドの部分をカスタマイズしているのでしょうか。

安達氏 そうですね。カメラのライカ(Leica)の部分を除くと、いわゆるグローバル準拠のハードウェアになっています。差分はおサイフケータイの搭載。それからeSIMもあります。eSIMは、日本市場ではキャリアさんを中心にかなりご要望をいただいていまして、実はグローバルの展開国では、どちらかというとプラスチック(物理SIM)2枚のところが多いんです。

大沼氏 あとは、キャリアさんのソフトウェア仕様があるので、ソフトバンクさんなり、KDDIさんなりのソフトウェアの違いがあります。

Xiaomi 「Xiaomi 13T/13T Pro」はライカ監修のカメラは搭載していないが、それ以外のハードウェアは海外版に準拠している

ドコモも含めてキャリアは全方位で展開したい

―― 今回、KDDIでスマートテレビを独占販売し、ソフトバンクで(急速充電の)神ジューデン対応をうたうスマートフォンを国内(キャリアでは)独占販売としています。やはり、キャリアとの提携は認知拡大には欠かせないのでしょうか。

大沼氏 今は欠かせないですね。ソフトバンクさんもKDDIさんもしっかりしたお客さんを抱えていらっしゃる。ドコモさんも含めてですが、キャリアさんのお客さんを外すとなると、全体のマーケットが10%行くか行かないかなので。キャリアさんとの領域は大切にしていきたいですし、事業の1つの大きな柱だと思っています。

Xiaomi 国内キャリアでは独占販売となるXiaomi 13T Proは、先代の12T Proに引き続き、急速充電の神ジューデンを訴求する

―― まだ製品が採用されていないドコモも加えて全方位でやっていくということですね。

大沼氏 そこは丁寧にご説明していきたいですし、われわれがまだ力不足なのかもしれませんが、考え方をお伝えする活動をやめることはないです。

―― 逆に楽天モバイルは何でも受け入れてくれそうな印象はあります。

安達氏 MNOとして非常にアグレッシブに展開されている事業者さんなので、継続的に話し合いはさせていただいています。

大沼氏 楽天さんも大事なお客さんなので、われわれの考えをしっかりと伝えていきます。どこの会社さんでも考え方は同じです。

安達氏 (楽天モバイルには)現状、1機種を販売いただいています。ですから3社、ご一緒できていますが、残り1社ですね。

―― Xiaomi 13Tと13T Proは(ドコモで使われている)5Gのn79には対応していないのでしょうか。

安達氏 今回の商品には、n79は搭載していません。グローバルの商品もn79は入っていませんが、グローバルで販売しているハイエンドモデルはn79に対応しているものもあります。技術としては持っていますので、今後の話し合いの進行状況次第ですね。

―― auでスマートテレビを売るというのは、KDDIもコンテンツ視聴を拡充させたいというイメージがあるのですが、家の中で見るとなると、Wi-Fiを使うので、(大容量プランを契約するなど)KDDI側のアップセルにはつながらないようにも思えます。方や、モバイル回線を使用した据え置きルーターもあるので、KDDIにとっても、アップセルにつながるという判断があったのでしょうか。

Xiaomi 「Xiaomi TV A Pro」で4種類のサイズを展開できるのは、auの販路を手に入れたことも大きいといえる

大沼氏 そうですね。今おっしゃったようなこともありますし、(Miracastで)スマホとつなげる際に容量が一番高いプランに入っておけば、ということもあります。そこに豊富なコンテンツもある。Xiaomiが掲げる「家庭に中心にテレビがある」という戦略が一致したということです。

安達氏 コアなゲーマーはハイエンドモニターを買いますが、普通に据え置きゲームをするなら、HDMIをつなげるだけで大画面モニターとして使えます。われわれが気付かない使い方を、ユーザーさんが見つけてくれるのではと思います。

―― auショップでもテレビは販売されると思います。テレビは大きなものですが、ショップで利用シーンを想起させる展示もあるのでしょうか。

大沼氏 お店の規模によって、置けるサイズも違うと思いますし、そこはKDDIさんと計画していくところです。

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