絵文字の特定環境での視認性の悪さについてどう感じているのか。独自のものではなく、グローバル標準の絵文字に統一しないのか。これら2点をドコモ広報に問い合わせたところ、以下の回答を得られた。
現在の絵文字が視認しにくいという声については認識しており、既存の絵文字をご愛顧いただいている方も一定数いらっしゃいますのでどのような方式とするのがいいのかを鋭意検討しております。
グローバル標準の絵文字を採用する予定については、既存の絵文字をご愛顧いただいている方も一定数いらっしゃいますので、お客さまのお声を踏まえつつ検討を進めております。
まず、従来の絵文字をAndroidスマートフォンでも変換して表示していることで、ダークモードなどの環境で「視認性が低下している」というユーザーの声はドコモでも認識しているとした。それに対して「既存の絵文字」をご愛顧している方がいるので、最善な方法を探りたいとした。
グローバル標準の絵文字に統一するといった予定があるのか? という質問に対しても「既存の絵文字」を利用している方もいるので、ユーザーの声を踏まえて検討を進めるとしている。
ドコモとしては高年齢層の利用者が少なくないことから、絵文字を急に変えたり従来のものを表示できなったりすることで、利用者に対してマイナスとなってしまうことを危惧しているのだろう。
一方で、ドコモでも販売しているiPhoneやPixelについてはこの制約はなく、絵文字問題はAndroidスマートフォンのみが該当する。グローバル標準のものをあえて変換してまで旧絵文字を表示しているため、開発や実装にも相応のコストがかかっていると考えられる。
筆者としては、表示できる絵文字をユーザーが選択できるようにしてほしいものだ。グローバル標準の絵文字の方が昨今のスマートフォンには適しており、視認性の悪さも解決できるはずだ。それに対し、従来の絵文字を求めるユーザーには本体設定から変更するなどの対応でカバーできると考える。
問題はドコモの絵文字を半ば強制されることなので、表示される絵文字はユーザーにも選ぶ余地を与えてほしい。現在の一般的な絵文字はISOで標準化されたものであり、従来のものを変換して表示するという選択を強制することは、消費者の理にかなっていないと思う。
歴史のあるドコモの絵文字でも正直に言ってしまえば、今の20代以下の若い世代ではほとんどなじみのないものになっている。単色で表示される謎のドット絵のような存在となり、フルカラーかつ高精細な画面で表示ができる現代のスマートフォンにはそぐわない。
ドコモの絵文字として、従来の携帯電話と同様に利用できる機能として残し続けることも大切だと思うが、現時点ではこの絵文字に関しては消費者の意をくみ取っているとは思えない。 グローバル標準か、ドコモの絵文字か。利用者がどちらかを選べるようにしてほしい。
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