PayPayは11月14日、送金詐欺被害を防止するための警告メッセージを掲示すると発表した。同日、PayPayアプリに導入した。警告により、不正な送金詐欺をユーザーに認識してもらい、不正送金被害を未然に防ぐ狙い。
PayPayの「送る・受け取る」機能を使った不正送金については、何者かがSNSで存在しないキャンペーンを発信し、送金を行えばポイントを上乗せするなどと偽り、残高をだまし取る詐欺被害が確認されている。また、インターネットバンキングなどを悪用したフィッシングや不正送金被害が急増しており、金融庁や警察庁、国民生活センターなどが注意喚起を行っている。
PayPayは、PayPayでやり取りをしたことのないユーザーから請求が来た際には警告メッセージを掲出し、送金時に注意喚起を行ってきたが、過去の利用状況を踏まえてメッセージを警告するかどうかを決める仕組みを取り入れた。過去の利用状況などが一定の基準を超えたユーザーへの送金時に「詐欺にご注意ください」という警告メッセージを掲出する。
警告メッセージには、「PayPayを増やして返します」「チケットや品物(ゲーム機など)を譲ります」などとSNSで誘い、事前に送金させる詐欺が増えているといった注意喚起に加えて、不正利用や詐欺の手口および対策をまとめたヘルプページへのリンクを掲出しており、ユーザーに送金詐欺の可能性を認識させるとともに送金の再考を促す。
ユーザーは、これらの内容を踏まえた上で、「キャンセル」ボタンで送金を取りやめることが可能だ。ただし、送金を続ける場合には「上記内容を確認して送る」というチェックボックスをタップする必要がある。
PayPayは、ユーザーに対して送金機能を使った詐欺があることを事前に認識させ、不正送金被害の防止対策を継続的に強化したい考え。
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