auが「Xiaomi 13T」とチューナーレスの「Xiaomi TV A Pro」を採用したワケ ファンイベントで語られた2社の戦略(2/3 ページ)

» 2023年11月22日 06時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

Xiaomi TV A Pro(65型)をお披露目 なぜKDDIが取り扱うのか

 本イベントの中盤ではKDDIがオプション品として取り扱う「Xiaomi TV A Pro(65型)」がお披露目された。なお、全サイズの実機展示はau Style IKEBUKURO(東京・池袋)とau Style SHINSAIBASHI(大阪・心斎橋)の2店舗でしか行われないという。

XiaomiJapan シャオミ 13T TV テレビ 「Xiaomi TV A Pro (65型)」がお披露目された

 「いろいろな方に知ってもらえるような取り組みはあるのか」との質問に林氏は「ショップへスマートフォンの機種変更をしに来た人に興味を持ってもらえたら、購入につながると思う」と答える。「ご高齢の方はこのような製品に疎く、auショップへ行っても興味を持たないのではないか?」との不安の声に対して安達氏は「ジャパネットの方がご高齢の方々への販売促進は強いのではないか」と冗談を交えて答えた。

 Xiaomi TV A Proはauのみが取り扱うチューナーレスのテレビ。OSにGoogle TVを採用したことで、テレビ単体でNetflixやPrime Video、YouTubeなどの動画配信サービスを楽しめる他、動画の検索、アプリのストリーミング、音楽の再生、テレビの操作を音声で行える。国内キャリアではauが独占販売する他、家電量販店でも販売される。

 安達氏はauと提携する理由について以下のように語る。

 「Xiaomiとしては、さまざまな製品をお届けしたいという思いがある。大容量データにNetflixなどをバンドルしたKDDI(au)のプランと、Xiaomi TV A Proは親和性がある。なぜなら5Gルーターや、固定通信サービスよりも、Xiaomi TV A Proの方が大容量のデータを消費してもらいやすいと考えるから」

 KDDIとしては「auのデータ使い放題プランとセットになったさまざまな映像配信サービスなどを、外出先ではスマートフォンで、自宅ではより大きなテレビで楽しんでもらう」ことを想定しているという。「auの料金プランとXiaomi TV A Proの相性がいい。オプション品としては高価な部類に入るが、スマートフォンの通信料に毎月数千円程度上乗せさせるだけなので、寝室用やYouTube用途にもおすすめしたい」(KDDI パーソナル企画統括本部 プロダクト企画部 近藤隆行氏)

 分割払いで毎月の負担額を抑えることも重要な点だという。オプション品としては高価な部類に入るが、分割払いならスマートフォンの通信料に毎月数1000円程度の上乗せで済むので、スマートフォンの契約がてらに立ち寄ったショップで、テレビを購入してもらえると踏んだようだ。

XiaomiJapan シャオミ 13T TV テレビ Xiaomi Japanのプロダクトプランニング本部長であり、モノづくり研究所所長である安達晃彦氏

 ではXiaomiは、なぜチューナー内蔵ではなくチューナーレスのテレビを開発したのか。安達氏は次のように語る。

 「既に日本メーカーの多くがチューナー内蔵テレビを自社ブランドで手掛ける。そこにXiaomiがガチンコで挑んでも分が悪い」

 「仮に日本市場でチューナー搭載テレビを展開することになると、B-CASカードを含め日本市場向けにカスタマイズをしなければならない。FeliCa以上にガラパゴスな日本のテレビ市場にあえて真っ向から挑まず、われわれとしてやりやすいチューナーレスを選択した」

 「実際、チューナーレスでなくても大丈夫だという話も聞くし、ドン・キホーテもチューナーレステレビが話題になっていることは、われわれとしてもチャンスだと捉えた。KDDIの戦略とXiaomiの考え方が合致したことから、国内ではauのみが取り扱うこととなった」

 Xiaomi独自の強みを聞いてみると、安達氏は「Xiaomiの画質エンジンを搭載してはいないし、できることは既に市場に出回っているGoogle TVと変わらない」とする一方で、「グローバルを含めて販売実績のあった一定の品質がある製品を、廉価にお届けできることがXiaomiならでは」とコストパフォーマンスのよさをアピールした。

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