しかし、ポイントチャージの内容だけだと、支払い手段をPayPayに一本化したい理由として乏しい。コード支払い手段一本化を決めた最大の理由がPayPayの「オフライン支払いモード」だ。
PayPayをはじめとするコード決済(バーコード決済)は、モバイル回線やWi-Fiなどでインターネットに接続した状態で利用することが前提となっており、通信障害や圏外などを理由にインターネットに接続できない状態ではQR/バーコードが画面に表示されず、決済を行えない。
コード決済サービス最大のデメリットともいえる点を覆したのがオフライン支払いモードだ。つい先日のことだが、普段使っているモバイル回線のデータ容量を超過したため、通信速度が制限されてしまい、コンビニでd払いかau PAYを使って買い物をする際にQR/バーコードが画面に表示されなかった。
そこで役立ったのがPayPayのオフライン支払いモードだ。
オフライン支払いモードは通信速度が低速でも、QR/バーコードが表示される。コードの表示に3秒以上かかると、オフライン決済に切り替わるため、低速になってしまったモバイル回線でもコンビニで買い物ができたわけだ。他にどのような状況下で試すことができるのかも気になったので、モバイル回線などを一時的に使えなくする機内モードに切り替えてみたところ、オフライン支払いモードで決済を行えた。
注意点はいくつかあるが、代表的な点を挙げておこう。
1つ目は支払い方式が限られている点だ。オフライン支払いモードはオフライン支払いモードはユーザーの決済画面を店舗側が読み取る「ストアスキャン方式」の加盟店でのみ利用できる一方で、店舗側が掲示しているコードをユーザーが読み取る「ユーザースキャン方式」では利用できない。
2つ目は1回の決済上限額が5万円という点だ。筆者の体験ではコンビニでの買い物で少額決済だったため、上限の5万円を超えることはなかったが、家電量販店などで5万円を超える高額商品を買う用途には向かないようだ。
注意点の3つ目に挙げたいのが利用回数の上限。オフライン支払いモードでの決済は1日(厳密には過去24時間で)5回までとなっている。もちろんユーザーが保有しているPayPay残高の範囲内でだ。
なお、オンライン/オフラインを問わず、1度目の決済から1分ほど待つと、最新のコード画面に切り替わるため、2度目の決済が可能になる。PayPay広報によると、コード画面がスクショなどされて悪用されること(コードが使いまわしされるリスク)を防ぐため、オフラインモードのコードは「オンラインの状況よりも短い間隔で切り替わる」という。
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