IIJmio、長期ユーザー向け特典は「今以上のことを検討」 電気通信事業法の規制対象外により

» 2023年12月22日 14時14分 公開
[田中聡ITmedia]

 「電気通信事業法第27条の3」に関する総務省令が12月27日に改正される。これに伴い、IIJとオプテージが事業法の規制対象外となる。

 オプテージのMVNOサービス「mineo」では、規制対象外となることで、2024年1月以降に長期利用特典を復活させることを予告している。一方、IIJが展開する「IIJmio」では、戦略に変更はあるのか。同社に確認した。

 省令改正を受けての所感を聞いたところ、「規制対象から外れるからといって特に何か極端に対応を変えることは考えていません。規制対象から外れても、『通信料金と端末代金の完全分離』や『行きすぎた囲い込みの禁止』を意識しながらの対応を継続してまいります」とのことだった。

 では、具体的な変更点はあるのだろうか。規制から外れることで、税込み4万4000円を超える端末値引きが可能になり、長期割引も提供可能になる。それぞれの点で聞いてみた。

 端末値引きについては、「現状も積極的に展開しており、規制対象外以降も大きく変えることは考えていません。逆に、MNOやサブブランドが今まで以上に活発かつ今までになかった対応をされてくるのではと予想しており、それらの動向も見ながら対応していきたいと考えています」とのこと。

 確かにIIJmioでは、定期的に端末セールを実施しており、MNPを条件にミッドレンジスマホを一括110円で販売するといった大盤振る舞いの内容も多い。今後は、ハイエンドスマホのアグレッシブな割引も期待できるが、そのアクセルをどこまで踏むのかは気になるところだ。

IIJmio IIJmioでは、既にアグレッシブな端末値引きを実施している

 長期ユーザー向け特典については、「2019年の法規制に伴い、従来行っていた施策が一部できなくなり、長期利用者にとってはマイナスになったため、今以上のことは検討しております」とのこと。

 IIJは、IIJmioを2年以上利用している人を対象に「IIJmioプレミアム特典(長得)」を提供しており、対象のオプションサービスのうち1つが無料になる、データ容量1GB×3枚のクーポンを毎年プレゼントする、といった特典を受けられる。ただしギガプランのユーザーはこの特典の対象外。「具体的な内容をお話しできる段階にはまだない」(IIJ)そうだが、今後はギガプランのユーザーに向けた、新たな長期利用特典の発表が期待される。

IIJmio 長期利用特典の長得は、ギガプランのユーザーには提供されていない

 IIJは、省令の改正を受けてのステートメントも発表しているので、最後に紹介したい。

 「IIJは社会インフラを支えるためのインターネットサービスを提供しています。安全かつ安定したサービスを改善しながら提供し続けること、新たな可能性を示し続けることがIIJの責務です。IIJmioは、事業法第27条の3の対象からは外れますが、今後もMVNO業界において、リーダーシップを発揮し、お客さまにより良い通信サービスを提供するために努力してまいります」

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