独断と偏見で選ぶ2023年の「ベストスマホ」5機種 カメラなら一択、復活を印象づけたメーカーも(1/3 ページ)

» 2023年12月31日 13時00分 公開
[佐藤颯ITmedia]

 2023年も多くの機種が発売された。思い返せば数多くの魅力的な端末、驚きを与えてくれた端末が登場したが、今回は筆者の独断と偏見で選ぶ「印象に残ったスマートフォン」をランキング形式で5つ紹介したい。

5位:カメラ性能が大幅強化された「vivo X100 Pro」

 第5位は中国で11月に発売されたvivo X100 Proだ。筆者も2023年は数多くのカメラスマホに触れてきたが、中でもvivo X100 Proがトップレベルのクオリティーだと評価したい。

 ハードウェアとしては1型のセンサーを採用したメインカメラ、それぞれ5000万画素の超広角カメラと4.3倍の望遠カメラを備える。これに画像処理を担当する「vivo V3」という独自チップを備え、レンズもカールツァイスとのコラボで高品質なものに仕上げた。

 キレイに撮影できることはもちろん、特に驚いたものがズーム時のAI補正だ。20倍望遠でもキレイに残すことができ、場面によってはGalaxy S23 UltraやGoogle Pixel 8 Proの上を行く。多彩な撮影モード、フィルターも備えており、初心者から少し工夫を凝らしたい上級者でも満足できる仕上がりだ。2024年はこの機種を追いかける形でスマートフォンのカメラ性能が進化を遂げる。そのように印象付けた1台だった。

vivo X100 Pro 高いカメラ性能を持つ「vivo X100 Pro」
vivo X100 Pro
vivo X100 Pro 高い望遠性能に驚かされた

4位:Flip Suitカバーと国内マーケティングが印象的だった「Galaxy Z Flip5」

  第4位は、7月に発表されたサムソンの「Galaxy Z Flip」5だ。この製品はハードウェア的特徴はもちろん、それ以上にアクセサリー展開や国内でのマーケティングが印象的だった。

 Flip Suitカバーは本体をかたどったパネルをクリアケースに挟むものだが、パネルにNFCタグが入っており、カバー画面や壁紙を「着せ替え」できる。日本では少数にとどまるが、韓国では「ポケモン」「原神」のキャラクターの製品が展開されるなど、サブカルチャーとのコラボ商品も多い。

Galaxy Z Flip5 韓国では原神とのコラボ商品も展開されるなど、多方面での展開が行われている

 今回の製品は実際に手に取れる体験イベントが多く開催された。筆者も発表直後の韓国に出向き、公式ストアなどでの新機種体験イベントに赴いた。例えば、韓国ソウルの聖水(ソンス)で行われていたイベント「Flip side Market Seongsu」では街中をGalaxyの広告がデカデカとジャック。体験施設やコンビニとのコラボもあって、多くの人でにぎわっていた。

Galaxy Z Flip5
Galaxy Z Flip5 街頭広告はもちろん、建物丸々Galaxyの広告というインパクトは新鮮だった

 日本でも多くの街頭プロモーションが展開され、体験イベントも多数行われた。本機種の日本での発売に合わせて、渋谷や原宿エリアを中心にいくつかの体験イベントが行われた。その中でも下北沢駅周辺では、ソンス同様に街中をジャックしての体験イベント「Join the flip side@シモキタ」が開催された。

Galaxy Z Flip5
Galaxy Z Flip5 規模は小さいが、ソンスの雰囲気を感じられるイベントだった

 渋谷の宮下公園で開催した「Join the flip side@MIYASHITA PARK」では、体験エリアの他にも「Galaxy Z Flip5を収容できるポケットを持つTシャツ、トートバッグ」が作れるイベントも行われた。こちらではGalaxy Z Flip5に焦点を当てた展示や企画が行われていたことが印象的だった。また、トレーラーハウスをけん引して全国を巡る体験イベント「Join the flip side #Galaxy日本一周」も開催され、週末開催のエリアでは大いににぎわっていた。

Galaxy Z Flip5
Galaxy Z Flip5 宮下公園では主にFlip5を中心にアピール。「Galaxyのちょうちん」といった日本らしい空間作りも印象的だった
vivo X100 Pro 筆者が訪れた新潟会場は週末ということもあり、多くの人でにぎわっていた

 これらのプロモーションは「触って、見ないと分からない」という特性を持つ折りたたみスマホの普及促進を図るものだ。どこのブースも「ミント」のカラーに統一された点が特徴で、日本でもグローバル展開同様だった。キャリア主導のプロモーションが中心だった日本において、ここまで大きくメーカープロモーションが打たれたスマートフォンは過去になく、日本のスマホ市場でも「親身なメーカーのアピール」がこれからは大切だと感じた。

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