KDDIが「ローソン」株式をTOBで取得へ 三菱商事と共同経営

» 2024年02月06日 15時55分 公開
[井上翔ITmedia]

 三菱商事、KDDIとローソンは2月6日、資本業務提携契約を締結したことを発表した。この契約に基づき、KDDIは4月をめどにローソンの株式をTOB(株式公開買い付け)で取得し、9月をめどにローソンを三菱商事とKDDIによる共同経営(合弁事業会社)とする予定だ。

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リリース 三菱商事、KDDI、ローソンの3社によるニュースリリース

資本業務提携の概要

 今回の資本業務提携契約は、ローソンを三菱商事とKDDIの共同経営とすることがポイントだ。三菱商事とKDDIはローソンを「『リアル×デジタル×グリーン』を融合させた新たな生活者価値を創出する『マチの“ほっと”ステーション』」にすることを目指すという。

 今回の提携により、ローソンとKDDIが保有するリアル店舗網を生かした商品やサービスの相互提供KDDIとローソンが持つ会員情報を連携した取り組み(相互送客を含む)を進めていく予定だ。

3社の狙い 3社の強みを持ち寄って、生活者の価値創造を目指すという
リアル ローソンとKDDIのリアル店舗網を活用した相互送客を実施
KDDIの知見 KDDIグループの知見を生かして、ローソンにデジタル技術を生かした接客窓口を用意することも想定している
顧客基盤 会員(顧客)基盤を生かした取り組みも実施する

 ローソンの経営体制変更に当たり、KDDIは三菱商事“以外”が保有するローソンの株式に対してTOBを実施する。取得金額は約4971億円を見込んでいる。

 TOBの実施後、三菱商事とKDDIは9月頃をめどにローソン株式のスクイーズアウト手続き(※1)を実施し、株式の保有比率を「50:50」(折半出資)とする。

 現在、ローソンの株式は上場されているが、一連の取引によって上場は廃止される予定だ。

(※1)会社が発行株式を強制的に買い取る手続きで、「キャッシュアウト」とも呼ばれる。基本的に少数株主を“締め出す”ために行うもので、議決権のある株式数の3分の2以上の同意があれば実行できる。この場合、株式の買い取り額は会社側に決定権があるため、TOBの買い取り額より安くなってしまうこともある

業務提携 本契約に基づき、KDDIは三菱商事“以外”が保有するローソン株式に対してTOBを実行する。その後、スクイーズアウト手続きを経てローソンは三菱商事とKDDIの折半出資会社となる

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