楽天モバイルの公式ページから米倉涼子さんが消えた理由ふぉーんなハナシ(1/2 ページ)

» 2024年02月28日 15時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 「楽天モバイルから米倉涼子さんが消えた」──。そんな投稿がX(Twitter)で一時注目を集めた。実際に公式サイトへアクセスすると、確かに米倉さんの姿はない。

Rakuten 楽天モバイル 米倉涼子 米倉涼子さんの姿が見当たらなくなった楽天モバイルの公式サイト

 楽天モバイルが米倉さんを起用した新たな広告キャンペーンを打ち出したのは2020年7月。当時のCMは、楽天モバイルのブランドカラーであるマゼンタの衣装をまとった米倉さんが、「日本のスマホ代は高すぎる!事実82.9%(※1)もの人が(スマホ通信料を)下げてほしいと思っている」と力強く主張し、「スマホ通信料を下げて欲しい!」と書かれた紙を勢いよく破るという演出だった。

(※1)消費者庁『平成31年1月物価モニター調査結果(速報)』におけるスマートフォンユーザの意識調査

 日本の携帯電話料金については、かつて菅義偉官房長官(2012年12月〜2020年9月)が、「日本の携帯料金は高すぎる」との考えを述べたことも大きく報道された。菅官房長官がそのように発言していた当時は、まだ楽天モバイルが携帯電話市場に参入する前だったため、「NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社寡占」が続いており、菅官房長官いわく、これが「携帯電話料金の高止まりの原因」だったわけだ。

 MNOの料金プランがどれくらい高かったのかというと、総務省が2018年9月に公表した「電気通信サービスに係る内外価格差調査(平成29年度)」のデータを見ると分かる。

 日本・東京、米国・ニューヨーク、イギリス・ロンドン、フランス・パリ、ドイツ・デュッセルドルフ、韓国・ソウルの世界6都市で最もユーザーシェアの高い携帯電話事業者の料金プランを比較したデータでは、日本の東京が最も高い月額8642円だった。

  • 東京:20GB/8642円
  • ニューヨーク:20GB/8129円
  • ロンドン:20GB/4330円
  • パリ:20GB/4922円
  • デュッセルドルフ:20GB/5049円
  • ソウル:20GB/5521円
  • 日本を除く5カ国の平均:20GB/5590円

 携帯電話業界では、その後、楽天モバイルの参入や、NTTドコモによる「ahamo」発表で、高止まりしていた20GBの料金プランが割安になった。現行の料金プランを見てみると、楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」で3GB超〜20GBが月額2178円、ahamoは20GBで月額2970円だ。20GBの容量を使用した場合の月額料金を総務省調査結果と比べると、楽天モバイルなら6464円、ahamoなら5672円安くなったことになる。

Rakuten 楽天モバイル 米倉涼子 「電気通信サービスに係る内外価格差調査(平成29年度)」。20GBプランの月額料金を見ると、日本の東京が世界6都市で最も高い
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