Google幹部がAppleを批判 「ユーザーをiOSから離脱しづらくしている」 サイドローディングにも言及(2/2 ページ)

» 2024年03月07日 17時41分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
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Appleは「ユーザーがiOSから離れることを非常に難しくしている」

 では、iOSとの違いは何だろうか。ホワイト氏は以下の通り話す。

 「この両者(AndroidとiOS)は、本当に正反対で、全く異なるもの。繰り返しにはなるが、Androidは大変オープンである。アプリについては、さまざまな方法で決済を行え、ダウンロードできる。ダウンロードも直接開発者からダウンロードできれば、Google Playを含めて、いろんなストアからダウンロードすることもできる。われわれのエコシステムでは、これらの手段が確保されている」

Google Android アプリストア サイドローディング 敵対的な関係にあるAndroidとiOSのイメージ

 モバイル市場においては、過去に米MicrosoftがWindows PCで使えるOSをモバイルでも使えるようにしていたが、2019年12月10日に「Windows 10 Mobile」のアップデートやサポートを打ち切った。他にも海外に目を向けると、「KaiOS」「Firefox OS」など細かく挙げることはできる。

 しかし、2024年現在は事実上、AndroidとiOSが市場を覇権しており、モバイルOSについて、「AndroidとiOSの寡占状態」である、と表現されることが多い。

Google Android アプリストア サイドローディング AndroidとiOSが市場を覇権する。左がAppleのApp Store、右がGoogleのGoogle Play

 AndroidはGoogle Play外から入手したアプリをインストールできるが、iOSでは原則として、App Store外からのインストール、いわゆる“サイドローディング”ができない。Apple以外の事業者がiOSのアプリストア事業に参入できなければ、ユーザーによる入手先の選択が不可能になり、手数料に競争圧力が働かなくなる。他にもイノベーションの阻害になる、などの懸念が挙がる。

 これらは、「モバイル・エコシステムに関する競争評価の最終報告案」で明かされてきた懸念点だが、同氏は「iOSから別のOSに乗り換えづらい」ことも指摘する。

 「Appleは、ユーザーがiOSをいったん使い始めたら、iOSから離れることを非常に難しくしている。iOSには、Androidのような自由度、選択肢、それにフレキシビリティがない」(同氏)

 一方で、Appleにとっては、自社ストア外からのダウンロードにより、安全性の保証や確保が困難になる他、ストア外での取引に誘導されてしまうと、手数料を得られなくなる。

 安全性については、同氏もおおむね同じ考えを示す。「ユーザーは、自分が今からやろうとしていること(セキュリティの面でリスクがあること)を理解」した上で、「アプリをGoogle Play外のストアからダウンロードする必要がある」としている。

 加えて、同氏は「Google Play プロテクトというシステムがAndroidに備わっている」ことも説明した。スキャン検知システムを使って、AndroidのOS上でインストールされたアプリ、Google Playを経由せずにインストールしたアプリをスキャン」することで、安全性を担保している。

 日本政府は、App StoreとGoogle Playが、両社の“独占的な地位”を強固にするとにらむ。そのため、政府は、新たな規制を設け、AppleやGoogleに対して、外部ストアからのアプリのインストールや、その場合の安全性確保を促す他、自社(AppleやGoogleが指定する)決済および課金システム利用の義務付けを禁止する。

Google Android アプリストア サイドローディング モバイル・エコシステムの状況を踏まえ、政府は、App Storeではない他のストアを経由したアプリ配布を義務付ける方向性を示した

 また、英国科学・イノベーション・技術省(DSIT)が公表した「アプリストア等に対するコード・オブ・プラクティス」では、「ストア運営者がセキュリティとプライバシーの要件を明確に定め公開する」ことや、「悪質なアプリを48時間以内に利用不可にする」ことを定めている。

Google Android アプリストア サイドローディング アプリストアにおける安全性の確保に関しても注目点の1つで、英DSITが公表した、アプリストアのセキュリティに関する規定では、「セキュリティとプライバシーの要件公開」などをストア運営者側に求めている
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