ZTEジャパンは2024年3月14日、「nubia(ヌビア)」ブランドのスマートフォンを日本で展開すると発表した。日本市場に投入されたのは「nubia Flip 5G」と「nubia Ivy(アイヴィー)」。同日の会見には下記4人が登壇し、ZTEの事業戦略を語った。
ZTEは、世界160か国以上で通信設備・機器を展開し、欧米ではスマホ市場シェア上位にランクインするメーカー。nubiaは、ZTE傘下のNubia Technologyが展開するスマートフォンブランドだ。海外市場へは高性能モデルを中心に投入しており、日本で本格展開するのは今回が初めてとなる。
黄氏によると、nubiaブランドは中国、東南アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、中東、アフリカなどで展開しており、特に撮影機能はどの地域でも好評で、「スマートフォンの中の一眼レフと称賛されてきた」とのこと。これまでにさまざまな技術を搭載した製品を投入してきたという。
「アンダーディスプレイカメラ(UDC)という技術を搭載したスマートフォンを先日発表したばかり。MWC Barcelona 2024においても世界初の5G対応かつ裸眼3Dディスプレイを搭載したタブレットを発表した。「天体写真(星空撮影)」という撮影機能は、中国科学院国家天文台に収蔵されている」(黄氏)
ZTEジャパンは、ZTEの日本法人として、2008年に日本で設立。「過去16間に渡って、継続的に研究開発に投資し、市場のニーズに応える製品を提供してきた」(ZTEジャパン 代表取締役社長 周涛氏)という。
キャリアモデルでスマートフォンがそろい始めた2011年には「Libero 003Z」「シンプルスマートフォン 008Z」などをソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)に供給。2014年に「ZTE Blade Vec 4G」、2015年にNTTレゾナント(当時)の「gooのスマホ」を供給したのもZTEだった。これを足がかかりにZTEは日本市場への本格進出を果たすことになった。
翌2016年にはハイエンドモデルの「AXON 7」を日本市場に投入。スマートフォンでゲームをプレイする人をターゲットとしたREDMAGICシリーズを除いて、それまで日本のオープン市場に売り込んだブランドは、2017年を最後に動きが止まったままだった。
一方で、NTTドコモとZTEが共同開発した2画面ディスプレイのAndroidスマートフォン「M Z-01K」が2018年2月9日に発売された。同年10月26日には通話に特化し、なおかつドコモ回線のスマートフォンが手元になくても、そのスマートフォンと同じ電話番号で発着信が可能な「ワンナンバーフォン ON 01」が発売された。実はこの端末もZTE製だ。
このように、ZTEジャパンは「この16年間、日本の各キャリア向けのモデルを担当」したり、オープン市場向けにブランド端末を投入したりとあの手この手で生き抜いてきた。「2023年には日本での累計出荷台数が1000万台を超えた」(黄氏)という。
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