ドコモの新社長にリクルート出身の前田義晃副社長が昇格へ 井伊現社長は退任

» 2024年05月10日 13時30分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 NTTドコモは5月10日の決算会見で、社長交代を発表した。井伊基之 社長が退任し、後任の社長に前田義晃 副社長が昇格する。本異動は6月14日に開催予定の定時株主総会、取締役会で正式決定される見込みだ。ドコモは、「新たな経営体制のもと、さらなる発展を目指す」としている。井伊基之現社長は、代表権のない相談役となる。

 ドコモの「NTTドコモキャリア採用」というページによると、前田氏は人材サービスの「リクルート」をへて、2000年5月にドコモに転職した。これまでに「iモード」「iコンシェル」など、フィーチャーフォンを支えたサービスを手掛けた。2017年に執行役員プラットフォームビジネス推進部長となり、2020年7月には常務執行役員、マーケティングプラットフォーム本部長に就任。2022年7月には副社長、スマートライフカンパニー長に就任した。

ドコモ docomo NTT 前田義晃 副社長

 注目を集めているのは、前田氏の経歴だ。前田氏は、特定の企業に入社し、内部でキャリアを築いたり、経験を積んだりしたりして昇格する、いわゆる──生え抜き社員──ではないという。ドコモは、これまで生え抜き社員を社長にする傾向にあったが、生え抜き社員ではない人を社長に就任させる人事は今回が初めてだという。

ドコモ docomo NTT 役員の異動に関する報道発表資料

「通信品質の不満に誠実に向き合う」とドコモ新社長の前田義晃氏

 井伊氏は5月10日、「私たちドコモグループの存在意義は、世の中の役に立つこと。イノベーションをリードして、パートナーの皆さまとともに新たな価値を創出して、世の中をもっと良い方向に変えていきたい、という思いを込めて掲げたブランドスローガンが、あなたと世界を変えていく、だ」とこれまでを振り返った。

ドコモ docomo NTT 井伊基之現社長と、社長に昇格予定の前田義晃 副社長

 バトンを引き継ぐ予定の前田氏は、「ドコモグループは、創業以来、通信技術を進化させ、その進化に基づき、さまざまな仕組みやサービスを生み出すことで、社会を豊かにすることを目指してきた。今後さらに社会の成長を牽引する企業グループとなるため、私はお客さま起点での事業運営を進めたい」と抱負を述べた上で、昨今、問題視されているドコモの通信品質などについて、次のように言及した。

 「お客さま起点での事業運営とは、お客さまを中心に据え常に向き合うということ。お客さまがドコモのサービスをお使いの際に感じられるご要望やご不満を常に真摯に受け止め、速やかに応えていくことで、さまざまなサービスを通じてお客さま体験、CX向上に取り組む。例えば、通信品質へのご不満やサービスの使い勝手など、ひとつひとつの声と誠実に向き合い解決していく。お客さまの満足度を高め、もっと支持され、もっと信頼される、ドコモグループにしたい」

 「それにより、当グループのサービスをご利用いただく機会を増やし、通信(サービス)のシェアやdポイントをはじめとするドコモ経済圏を拡大させていく。パートナーの皆さまやマーケット全体の成長につなげていく」

 「合わせて、これからもIOWN(近未来のスマートな世界を支えるコミュニケーション基盤)、6Gのような通信の進化がもたらす、これからの社会価値創造をリードし、新しいつながりを生み出すことで、豊かな社会を作っていきたい。

 前田氏はドコモが同日、設立を発表した新会社「NTTドコモ・グローバル」について、「ドコモは日本だけでなく、世界へ社会価値を提供する企業グループを目指す。グローバルビジネスを拡大する他、M&Aにより国内外のパートナーさまと非連続な成長を実現する」と述べた。

【更新:5月10日16時30分】前田義晃氏の発言を追記しました

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