世界を変える5G

KDDIの5Gが“真の実力”を発揮、通信品質の評価を覆せるか 「5G SA」の本格展開も見据える石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2024年06月15日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

5G SAも2025年度からついに本格化、コンシューマー向けサービスも登場か

 4Gの上に4Gから転用した5Gを乗せ、その上にSub6の厚みを足したことで、「5Gの本丸が、いよいよ拡大している」状況だ。サービス開始から4年が過ぎ、ついにその本領を発揮しようとしているといえる。ただし、「2030年に向け、まだまだ基地局は増やしていく必要がある」(同)。前田氏によると、最終目標は4Gと並ぶ20万局。KDDIがその先に見据えているのは、5G単独で通信が可能になる「5G SA」の拡大だ。

au5G 今後は品質向上や周波数拡充、高度化のフェーズに移っていくという。5G SAも、その1つだ

 同社では、2022年2月に法人向けの5G SAを開始。翌2023年4月には、コンシューマー向けの5G SAもサービスインにこぎつけている。ただし、現状ではまだまだエリアが狭く、エリアマップも提供されていない。利用可能な場所は、大まかな範囲の住所でしか公開されていない。

 5G SAでは、ネットワークスライシングの導入などにより、サービスを多様化することが可能だ。前田氏も「5G SAは、サービスによってレールを引き分けられるスライシング技術に対応している。これが立ち上がってくると、いよいよ産業のニーズに応えられる」と語る。また、コンシューマー向けにも、「ゲームのストリーミングなどに使える」(同)品質を担保しやすくなる。

au5G KDDIは、ネットワークスライシングの実証実験もたびたび公開している。ゲームなど、コンシューマー向けのサービスも検討していることがうかがえる

 Sub6のエリアが十分拡大していなかったため、足踏みしていた5G SAだが、展開に本腰を入れるタイミングも近づいているようだ。前田氏は、「5G SAが本格的に始まるのは、来年度以降になるとみている」と話す。当面のメリットはスループットの向上や遅延の低下などだが、Sub6のエリアが十分広がり、5G SAやネットワークスライシングが導入されれば、より多彩なサービスが実現する。今は、そのための助走期間といえる。

 一方で、調査会社の英Opensignalが4月に発表した2023年12月から2024年2月までのデータでは、「5Gエクスペリエンス」の項目や、「一貫した品質」でトップを走っていたのは、ソフトバンクだった。4Gからの周波数転用に積極的だったKDDIとソフトバンクはともに「5G利用率」でトップを取っていたものの、実体験では後塵を拝していた格好だ。ただし、これはSub6のエリアが拡大する前の状況。まずはこうした評価が、どのように変わっていくのかにも注目しておきたい。

au5G Opensignalが4月に発表したデータでは、他社の後塵を拝していた。こうした結果がどう変わっていくのかにも、注目だ
前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月26日 更新
  1. “5秒で−5度” ワークマンの「ペルチェベスト」を体験 45度の猛暑でも冷える仕組みとバッテリーの安全性に迫る (2026年08月24日)
  2. ソニーがミッドレンジ「Xperia 10 VIII」発表 決済/ポイントアプリが即座に立ち上がる新機能、デザインに変化も (2026年08月25日)
  3. 新しい「マイナアプリ」の配信がスタート 初期設定の方法は? (2026年08月25日)
  4. 【ニトリ】2990円の「置くだけスマホ充電LED時計」 カレンダーや温度も表示できる (2026年08月24日)
  5. 部材高騰でもスペックは削らず 日本向け「OPPO Reno15 A」と最上位「OPPO Find X9 Ultra」に込めた攻めの戦略 (2026年08月25日)
  6. リュックの中を整理整頓できるバッグインバッグが41%オフ 引き出しやすい持ち手付き (2026年08月25日)
  7. povo2.0で「5G SA」を開始 月額無料、データ使い放題(24時間)のプレゼントも (2026年08月25日)
  8. 「iPhone 18」シリーズうわさまとめ 秋にPro、来春に無印登場か 「さらなる値上げ」の可能性も考える (2026年08月19日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. 最大24万強マイル還元のチャンス 新「ANAアメックス」誕生、日常決済で“旅が近づく”特典強化の中身 (2026年08月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー