アイコンの配置の自由度が増しただけでなく、デザインのカスタマイズも選択肢が豊富になった。アプリごとに異なるアイコンの色彩を統一できるためだ。アイコンを移動可能な状態にした後、「カスタマイズ」を選ぶと、「ダーク」や「ライト」といったテーマを選択できる。ダークを選ぶと、アイコンも黒を基調としたものに切り替わる。
ここで「色合い調整」を選択すると、アイコンの色合いを好みのものに調整することが可能だ。Androidには似たような機能があったが、アイコンの色合いが統一されると、見た目はそれに近くなる。このカスタマイズは、プリインストールされたApple純正アプリだけでなく、サードパーティーのアプリにも適用されるため、統一感が出しやすい。
ただし、見栄えがよくなるのは、使い勝手がよくなるのとイコールではない点には注意が必要だ。色合いをそろえてしまうと、当然ながら、色という要素でアプリを区別しづらくなる。絵柄と文字、後は覚えていた場所だけでアイコンを見分けなければならず、少々紛らわしくなるのも事実だ。これはiOS 18に限った話ではないが、スタイリッシュさと使い勝手がトレードオフになることもある点には注意したい。
カスタマイズ可能なのは、ホーム画面だけではない。コントロールセンターも自由度が増している機能の1つだ。これまでのiOSとは異なり、コントロールセンター内の各項目のサイズを、ある程度まで変更可能になった。また、縦スワイプでコントロールセンターの各項目を呼び出す操作も追加されている。サイズが固定されており、位置の変更や表示/非表示しか選択肢がなかった従来のそれより、使い勝手は増している。
例えば、従来のコントロールセンターだと、AirDropを「すべての人」に切り替えるには、通信関連のボタンがまとまったフォルダのようなメニューを長押ししてから2階層目に入り、「AirDrop」をタップしなければならなかった。iOS 18では、通信関連の項目を一覧化し、しかも1ページ目にセットすることができる。タップの回数が減り、必要なものを呼び出しやすくなったというわけだ。
また、細かなところだが、コントロールセンターの上部に電源キーが配置されるようになった。現行のiPhoneは、シャットダウンをするために、サイドキーと音量キーの上を長押しする必要がある(設定からも終了は可能)。ただ、同じボタンの短押しにスクリーンショットが割り当てられているため、終了しようと思ったら画面を撮ってしまったということが起こりがちだ。コントロールセンターから終了メニューを呼び出せることで、再起動などがしやすくなった。
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