米Googleは10月15日(現地時間)、Android 15の正式版をリリースした。まずはPixelデバイスから展開する。
セキュリティ機能の強化、大画面デバイス向けの機能改善、カメラやメッセージ、パスキーなどのアプリのアップデートなどが含まれる。
端末がひったくられたりしたのをAIが検知すると、自動的にロックする盗難検出ロック機能や、電話番号とセキュリティチェックでどの端末からも端末をすぐにロックできるリモートロック、SIMが取り外されたり「デバイスを探す」が無効化されたりするなど、盗難犯が使いそうな設定に対して認証要件を追加し、複数回失敗すると端末をロックする機能などが追加される。
端末上に、デジタル金庫のような役割を果たす「プライベートスペース」を作成できるようになる。
出会い系アプリや銀行アプリなど、機密性の高いアプリを整理するためのスペースで、このスペースをロックしておけば、アプリは他のユーザーに見えなくなり、「最近使ったアプリ」や通知、設定から非表示になる。
さらに、端末の画面にプライベートスペースの存在を表示しないように設定することも可能だ。
「Pixel Fold」などの折りたたみ端末やタブレットでは、画面上のタスクバーを簡単にピン留めしたり、ピン留めを解除したりできるようになる。これにより、レイアウトをカスタマイズし、Gmailなど、よく使うアプリにアクセスしやすくなる。
さらに、よく使う組み合わせのアプリをペアリングしてタスクバーにアプリアイコンとして追加できるようになる。例えば、GoogleドライブとGmailを同時に開くショートカットを1タップすれば、画面左右にそれぞれのアプリが開き、ファイルのドラッグ&ドロップなどがしやすいだろう。
カメラアプリで、低照度ブーストとアプリ内カメラコントロールが、低照度条件でより適切に機能するようになる。また、サードパーティー製アプリで、より正確なフラッシュ制御などが可能になるという。
通信事業者のメッセージアプリで、衛星接続でメッセージの送受信が可能になる(日本で利用可能かどうかは明記されていない)。
認証にパスキーを使えるアプリで、ワンタップでログインできるようになる。
通常の月例更新と同様に、脆弱(ぜいじゃく)性の修正も行われる。Androidでは28件の、Pixelでは重大度が最高(重大)の5件を含む51件の脆弱性に対処した。このうち「CVE-2024-32896」は、「限定的かつ標的を絞った悪用を受けている可能性があるという兆候がある」としている。
Pixel端末のバグ修正と改善は以下の通り。
Pixel 6以降の全ての端末が対象
Pixel 6シリーズ
Pixel 7以降の全ての端末
Pixel 8シリーズとPixel 9シリーズ
Pixel 9シリーズとPixelタブレット
Pixel 9シリーズ(Foldを除く)
Pixel 9 Pro Fold
本稿筆者の「Pixel 9 Pro」の場合、更新サイズは1.07GBだった。
Android 15正式版、まず「Pixel」向けに配信 サインインはより簡単に データ保持したままアプリのアーカイブも
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