「Google Pixel 9」シリーズは水晶がモチーフ? カメラバーは“Google検索バー”似? デザイナーが語る

» 2024年10月22日 11時00分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]

 Googleは10月18日に銀座蔦屋書店でデザインに関わる人を招いたトークイベントを開催した。Googleでハードウェア製品のデザインを統括するアイヴィ・ロス(Ivy Ross)氏が登壇し、「Google Pixel 9」シリーズのデザインについて言及する場面があった。ここでは言及のあった色とカメラバーにフォーカスし、Pixel 9シリーズの魅力に迫りたい。

GooglePixel9 スマートフォン「Google Pixel 9」シリーズ。左から「Google Pixel 9」「Google Pixel 9 Pro」「Google Pixel 9 Pro XL」「Google Pixel 9 Pro Fold」

 Googleは2024年秋、フラグシップモデルの「Google Pixel 9」「Google Pixel 9 Pro」、ディスプレイサイズなどを大きくした「Google Pixel 9 Pro XL」、フォルダブル(折りたたみスマホ)の「Google Pixel 9 Pro Fold」を投入した。

 中でも特にPixel 9 Proは、日本市場を中心に「Pixel Proがいいけれど、本体が大きすぎる」という声を受け、実現したモデルだという。Pixel 9 ProはPixel 9と同じ6.3型で、大型モデルに位置付けられるPixel 9 Pro XLは6.8型と、Pixel 8 Proの6.7型から0.1型大きくなったディスプレイを搭載する。

1〜2年先を見据えた商品開発 Pixelの色はいかにして生まれた

 そんなPixel 9シリーズはどのようにしてデザインされたのだろうか。Pixel 9シリーズで目を引くのは、文字や画像を含む問い対して回答を提示できる「Gemini」と、ポップに見えてどこか派手すぎない見た目のバランスだ。Geminiはロス氏の担当領域ではないため今回は深掘りしないが、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLのサイドフレームは光沢仕上げに、ディスプレイのベゼルが均一で薄型となっている。

 Pixel 9では光沢のないマットな質感のメタルフレームと、光沢のある背面ガラスで構成されている。Pixel 9 Pro Foldもヒンジ部分を除くフレームは光沢なしで、背面はマットな質感のガラスだ。シリーズ全てに共通するのは、どこか宝石や石のような鋭さや色をきらびやかに見せるアクセントがあることだ。

GooglePixel9 光沢のないマットな質感のメタルフレームと、光沢のある背面ガラスを組み合わせたPixel 9。実機はWintergreen。どこかキャンディーのような色味と、角はありながらも優しいフォルムにも見える

 Pixel 9は従来のObsidianとPorcelainに加え、新色として爽やかなWintergreenと華やかなPeonyの4色、Pixel 9 Proと9 Pro XLではObsidian、Porcelain、Hazelに加え、新色として優しく透明感のあるRose Quartzが加わった。中でもRose Quartzはまるできれいに切り落とされた断面のような横長のカメラバーがアクセントとなり、光沢フレームと相まって主張しすぎない高級感を実現している。

GooglePixel9 Pixel 9 ProのRose Quartz(左下)と、Pixel 9のPeony(右上)。どちらもピンク系の色だが、Rose Quartzは石英のような光沢感や少しざらついた質感がバラのようなピンクとともに表現されている。それに比べるとPeonyはよりポップな印象だ

 ロス氏は「インスピレーションがわくところに身を置くところからスタートする。あるとき、私は水晶の採掘場へ行ったことがある。単にカラーブックスから色を選ぶのではなく、何を表現したいのかを考える」と語る。

 さらに、「1〜2年ほど先を見据えて商品を開発する中で、デザインチームは得た情報をデザイナー自らで感じようとするが、多くの対話を重ねてどこから着手できるのかを確認し、着地点を探していく」とデザインの過程に触れた。

 特に色については「消費者に色を提示すると、見た人によって意見が異なる。そのため、ニュートラルな色、サプライズ要素のある色を展開し、バリエーションを持たせるようにしている」とし、「同じ青色でも赤色に近いのか、緑色に近いのかで印象が異なる」と色表現による印象を例示した。

GooglePixel9 スマートフォンPixel 9 Pro(左)、スマートウォッチ「Google Pixel Watch 3」(中央)、「Google Pixel Buds Pro 2」(右上)。いずれもPorcelainで人の肌色に近いトーンだ

Google検索バー似のカメラバーは意図したわけではない

 中でも特に印象的なのはカメラバーだ。あえて背面に突き出した横長のカメラバーはアクセントになるだけでなく、とても合理的であると感じる。机上に置いたときに、がたつかず安定する、Pixelの支えとしても機能するからだ。

 PixelはPixel 6以降で横幅いっぱいに伸びたカメラバーを採用していた。背面からサイドまでつながっていることがぱっと見では分かりづらいが、少し斜めから見ればその一体感が分かる。一方、Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLではカメラバーを一新した。

 背面からサイドに向かってつながらない代わりに、背面のパネル上部にアウトカメラのレンズからフラッシュまでがきれいに収まるような構造となった。形も長方形のような見た目から長円形に変更。よりカメラ“バー”っぽさが増した。

GooglePixel9 Pixel 9のカメラバー
GooglePixel9 Pixel 9 Proのカメラバーは望遠カメラを含むトリプルカメラが収まる。Pixel 9 Pro XLもPixel 9 Proと同じ配置だ

 ロス氏いわく、「カメラバーの形はGoogle検索バーの形に似ている、デザインしているうちに最終的にこの形状に落とし込んだ」という。Google検索バーを意図した形ではないそうだが、結果としてPixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLの3機種に共通する部分であり、Pixel 9シリーズを象徴する重要なパーツの一部となっている。ロス氏は「それぞれの製品に適したデザインかつラインアップしたときに統一感のあるデザインになれば」と意図を語る。

GooglePixel9 Googleでハードウェア製品のデザインを統括するアイヴィ・ロス(Ivy Ross)氏

 「Google Pixel Fold」もPixel 9シリーズ3機種のように、長円形に3つのカメラレンズとフラッシュが納まるような構造だったが、その後継となるPixel 9 Pro Foldでは1つの四角いバンプ(台座)に集約する構造だ。この理由は過去の記事も触れた通り、10.5mm(閉じた状態)の薄さを持つボディーに光学モジュールを搭載するため、デザインチームがカメラバーを再設計している。

GooglePixel9 フォルダブルスマートフォンPixel 9 Pro Fold。使わないときは閉じてコンパクトにでき、開けば小型タブレットに近いサイズのディスプレイで、複数のタスクをこなせるのが大きな特徴だ
GooglePixel9 長円形に3つのカメラレンズが収まるPixel Fold(右)、カメラレンズとフラッシュが四角いバンプ(台座)に収まるPixel 9 Pro Fold(左)

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