最後に、片手でiPhone標準のキーボード入力がしやすいのはどちらか考えてみよう。結論としては、iPhone SE(第2世代)の方が操作しやすい。その理由は、iPhone 16eよりも横幅が4.2mmスリムな67.3mmであるためだ。71.5mmのiPhone 16eでも片手入力は可能だが、画面の端から端まで指を届かせやすいのは、やはりコンパクトなiPhone SE(第2世代)だろう。
ただし、これは日本語配列のテンキーを使用する場合の話だ。QWERTY配列では、iPhone 16eの方が各キーがiPhone SE(第2世代)よりも大きく表示されるため、打ち間違いが少ない。
画面の左端から右端までキーが並ぶ点はどちらも同じだが、iPhone 16eではキーを切り替える際などに使う「地球儀のようなマーク」「音声入力キー」がQWERTYキーの下に配置されているため、キーの間隔に余裕があり、iPhone SE(第2世代)よりも打ちやすいと考えられる。
なお、iPhone標準キーボードは左右どちらかに寄せて使うこともできる。これも試したが、結論は変わらなかった。横幅71.5mmのiPhone 16eでは片手入力がしやすくなるものの、日本語配列のテンキーではiPhone SE(第2世代)の方が打ちやすい。一方、QWERTYキーボードでは、キーが詰まっているiPhone SE(第2世代)よりも、iPhone 16eの方が快適に入力できる。
キーボード左下の地球儀のようなマークを長押し(ロングタップ)し、ポップアップウィンドウ下部に表示される左右の矢印が付いたキーボードのアイコンをタップすれば、片手で入力しやすくなる。画像は日本語配列のテンキーを左側に寄せた様子このように、iPhone SE(第2世代)とiPhone 16eのサイズとディスプレイの見やすさを比較すると、どちらにもメリットとデメリットがある。特に一度に表示できる情報量では、iPhone 16eに軍配が上がる。iPhone SE(第2世代)は、ディスプレイが小さいとはいえ、片手で持ちやすい。
加えて、iPhone SE(第2世代)はディスプレイから遠くない位置、ひいては親指がすぐ届く位置にホームボタンがあるため、ロックされた状態で親指を置けば、Touch IDでロックを解除でき、1度押せば作業中の画面からすぐにホーム画面に戻れる。この使い勝手はiPhone SEやベースモデルのiPhone 8ならではといえる。
iPhone 16eには、Touch IDを兼ねたホームボタンはないが、顔を立体的に捉えて認証するFace IDがある。ホームボタンが省かれた分、ディスプレイサイズも大きい。Face IDが機能するためのTrueDepthカメラがディスプレイ上部にあるため、コンテンツを全面いっぱいに拡大したときには阻害されるが、それでも大きいディスプレイはアドバンテージだ。
iPhone SE(第2世代)とiPhone 16eを片手で握っている様子。iPhone SE(第2世代)はコンパクトで持ちやすいが、iPhone 16eはボディーサイズが大きい分、ディスプレイも大きく見やすい(製品協力:ソフトバンク)
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