XREALは、7月2日11時にARコンテンツを体験可能なスマートグラス「XREAL One Pro」の予約販売を開始した。独自の光学エンジンを搭載した新製品で、24日に発売する。予約は同社の公式サイトおよび取り扱い販売店にて受け付けており、予約特典として「XREAL Hub」を用意する。価格は8万4980円(税込み)。
XREAL One Proは、同社が2024年12月11日に発表した「XREAL One」に搭載されている3段階の調光機能や、自社開発の空間コンピューティングチップ「XREAL X1」を継承しつつ、新たに独自の光学エンジン「X Prism」を採用した。このX Prismは従来の光学表示方式の一種であるBirdbath方式から刷新。光の屈折・反射・透過の挙動を緻密に制御するために開発され、軽量化と鮮明な映像表現を両立している。
視野角(FoV)は従来の50度から57度へと拡大され、画面サイズは38%広がった。これにより、映像の端々まで視界が満たされ、より強い没入感と臨場感を実現できるという。また、最大輝度は700ニトに達し、より明るく滑らかな映像表現が可能となっている。
音響面では、同社がBoseと共同チューニングを行っており、クリアで立体的な音質を実現しているという。遠距離のノイズ抑制やプライバシー保護機能も備えている。
サイズについては、瞳孔間距離(IPD)に応じてMサイズ(57〜66mm)とLサイズ(66〜75mm)の2種類を用意し、ユーザーごとに適した装着感が得られる。なお、取扱店ではIPDの測定は行っていないため、事前の測定が推奨されている。
頭部装着型の情報端末にはスマートグラスの他、「Apple Vision Pro」や「Project Moohan」のようなヘッドセット型も登場している。
XREALが展開するスマートグラスのような軽量・ミニマルなデバイスとは直接的な競合にはならないものの、より多機能で没入感の高い体験が可能なヘッドセット分野では、AIを活用してユーザーごとに最適化された体験を提供する取り組みが今後の焦点となりそうだ。XR機器の進化は、単に視覚表現を高めるだけでなく、AIとの連携によって「誰にとっても使いやすく、価値のある上質な体験」へと昇華する方向へ向かっている。
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