Googleは7月2日(米国太平洋夏時間:以下特記のない限り同様)、スマートフォン「Pixel 6a」の一部においてユーザーに危険を及ぼす恐れのあるバッテリー加熱が発生する恐れがあることを発表した。本件への対策として、同社は7月8日から順次「Google Pixel 6a バッテリー パフォーマンス プログラム」を実施し、一定条件を満たしたバッテリーの充電能力を強制的に抑える措置を講じる他、日本を含む一部地域においてバッテリーの無償交換も実施する。
Pixel 6a バッテリー パフォーマンス プログラムの内容は以下の通りだ。なお、これらの措置はあくまでもバッテリー加熱が発生する恐れのある個体(以下「当該端末」)が対象で、恐れのない個体には適用されない。
手持ちのPixel 6aが該当するかどうかは、特設サイトで確認できる。確認の際は本体のパッケージに印字、または「電話」アプリから「*#06#」とダイヤルして表示されるIMEI(国際移動体装置識別番号)を入力する必要がある。
7月8日から配信される予定のソフトウェア更新を適用すると、当該端末に対してバッテリーの充電能力を強制的に抑える措置が取られる。
具体的には、更新適用後の当該端末では、バッテリー充電のサイクルカウント(※1)が375回に達すると「まもなく充電性能が低下する」という旨のリマインダーが表示される。サイクルカウントが400回に達すると、満充電容量の強制抑止が始まる。
措置が始まると満充電容量が抑えられるため、措置前と比べてバッテリーの残量表示が早く減るようになる。
(※1)バッテリーの「満容量分の充電」を行った回数
7月21日から2026年7月7日まで、日本を含む一部の国/地域において当該端末に対するバッテリー無償交換サービスが提供される。当初は「持ち込み修理センター」(日本では「iCracked Store」のへの持ち込みによる対応となる。後日、日本では「追加のバッテリー交換オプション」が用意されるが、現時点において詳細は記載されていない。
無償交換は、2025年7月2日より前に購入された当該端末を対象に、標準保証の有無を問わず1回限り提供される。過去にバッテリー交換を受けたことがある場合でも、当該端末であると判定された場合は対象に含まれる。
通常の修理やバッテリー交換と同様に、交換前に端末全体の検査が行われる。バッテリー以外の箇所に異常が見つかった場合、修理できる異常(故障)の場合は交換と併せて修理を実施する必要がある(有償となる場合は別途連絡が入る)。修理できない異常の場合は、交換自体がキャンセルされる(この場合も別途連絡が入る)。
なお、バッテリー交換を行った場合、充電能力の抑制措置は解除される。
修理不可の異常が発生した場合を含め、バッテリー交換プログラムを利用できないユーザーについては「他のサポートオプション」を該当/非該当のチェックサイトから申請できる。多くの場合「現金の振り込み」または「Google Storeの割引コード付与」となるようだが、国/地域によって内容が異なるため、詳細はチェックサイトで確認してほしい。
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