警察を名乗る不審な電話がかかってくる詐欺が増えている。自身や家族に被害が及ばないように、代表的な手口と対策をおさらいしておこう。
警察庁が公開している特殊詐欺対策ページの「ニセ警察詐欺に注意!」の記載によると、2025年3月における特殊詐欺の被害額、105.2億円のうち、65.4億円が“ニセ警察”詐欺だという。大前提として、現在かなり横行している手口だという認識を持っておこう。
その手口は、「あなたの銀行口座が資金洗浄に使われている」「あなたも共犯者として疑われている」「逮捕状が出ている」などと伝えられ、LINEのビデオ通話などに誘導されるというもの。その後、偽の聴取を通じて個人情報を搾取され、金銭の振り込みに誘導されるまでが、典型的な流れだ。
この詐欺への対策は、電話を切ることだ。基本的に、警察から電話がかかってきたとしても、あり得るのは「取り調べのための警察署への呼び出し」などだ。電話をかけた相手に対して「あなたが捜査対象になっている」と電話口で伝えることはない。また、警察がLINEのトークやビデオ通話で連絡を取ることもない。必ずいったん電話を切り、落ち着いて、家族や警察相談専用電話(#9110)に相談しよう。
なお、かかってきた電話番号が"実在する警察署の電話番号”であることもよくあるという。しかし、電話番号を検索して、実在の警察署と一致するからと信用してはならない。
これは、発信元の番号を偽装する手法(電話スプーフィング)によるものだからだ。この手法では、警察からの電話だけでなく、実在する家族の電話番号や、企業、弁護士事務所などの電話番号が偽装されることもある。別の手口の詐欺にも通じるところなので、こうした偽装手口があることをあらかじめ知っておこう。
→・なぜ警察署の番号から詐欺の電話が掛かってくるのか ネット電話サービス悪用の可能性、スプーフィング対策方法は?
悪意をもって開発された“不正アプリ”にご用心 スマホアプリのインストールやアップデート前に確認すべきこと
SNS乗っ取りの恐怖 アカウントを守るための鉄則は?
街で接続できる“無料Wi-Fi”の落とし穴 安全に使うために知っておきたいリスクとは
突然の「ウイルスに感染しています」──ニセ警告画面がブラウザに表示された場合の対処方法は?
「ChatGPT」とApple Intelligenceを連携させる設定手順は?
iPhoneの「ボイスメモ」で文字起こしをする方法
iPhoneの「ボイスメモ」で文字起こしをする方法
Apple Intelligence対応機種で使える「さまたげ低減」モードの使い方Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.