アンテナが伸びる、謎の衛星通信スマホをMWC上海で見た山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2025年08月01日 12時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

 6月に上海で開催されたMWC25上海には、B2B向け端末メーカーの展示がいくつかありました。その中で、Vergoというメーカーが「L5」という5Gと衛星通信に対応したスマートフォンを展示していました。

photo Vergoの衛星スマホ

 最近のスマホは単体で衛星通信が利用できるものが増えていますが、緊急時のメッセージなど、使える機能は限られています。一方、衛星通信の専用端末は衛星回線と直接接続が可能であり、衛星回線での通話も行えます。

photo 一見すると普通のスマートフォンと変わらない形状だ

 側面から見るとタフネススマートフォンと同等の作りで、落下衝撃に耐えられる頑丈ボディー仕様になっています。背面側には畳んだ状態の衛星アンテナも見えます。なお、画面サイズやバッテリー容量などのスペックは不明です。

photo タフネススマホと類似した仕上げ

 背面から見ると衛星アンテナがデザインよく畳まれていることが分かります。なお、アンテナは取り外しできるとのことで、山間部や海洋など携帯電話ネットワークの入らないところに行かない場合は、アンテナ無しのボディーで使うことができます。5Gにも対応しており、普通のスマホとして利用できるわけです。

photo アンテナは脱着できる

 衛星通信はLEO(低軌道)のLバンドに対応し、設定メニューに衛星通信のオン/オフがあります。オンにしてアンテナを引き出すと通信可能になる仕組みです。このタイプの衛星通信はアンテナの側面ではなく、頂部の丸い部分を衛星に向けて電波を送受信します。スマホを手に持った時、アンテナ頂部がちょうど空を向くような角度になるようにアンテナを曲げて使うわけです。

photo 設定画面から衛星通信をONにできる

 今後、スマホの衛星対応が進めば、衛星通信端末が無くとも世界中のあらゆるところで通話できるようになります。しかし、災害支援や本格的な山岳調査、長期間の船舶業務など、衛星通信専用スマホの需要はこれからも無くなることはないでしょう。

photo 今後も新製品が出てくる

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