東海旅客鉄道(JR東海)、西日本旅客鉄道(JR西日本)、九州旅客鉄道(JR九州)の3社は8月28日、LINEヤフーが提供する「LINEアプリ」(※1)から東海道・山陽・九州新幹線の乗車予約を行える新サービス「LINEからEX」を10月4日午前5時30分から提供することを発表した。会員登録や年会費は不要で、LINEアプリのユーザーなら誰でも利用可能だ。
(※1)スマートフォン/タブレット向けのみ(PC向けアプリは非対応)
【更新:8月29日10時】払い戻しに関する説明を一部改めました
LINEからEXは、3社が既に提供している「EX予約」「スマートEX」とは異なり会員登録なしで利用できることがメリットだ。
利用する際は、LINEアプリから公式アカウント「東海道・山陽・九州新幹線予約」を友だち登録する必要がある。初回利用時は、LINEアカウントとの連携とサービス規約への同意も求められる。
予約時の操作は、スマートフォン向けの「エクスプレス予約(EX予約)」「スマートEX」Webサイトとおおむね同様だ。代金の支払い方法は、サービス開始時点では「PayPay」のみとなる。
乗車/降車時は、乗車前に登録した交通系ICカードか、予約後に発行される二次元コードを自動改札機にかざす。紙のきっぷ(乗車券/特急券)は発行できない。
LINEからEXを利用するに当たって、注意すべきポイントをいくつか紹介する。
LINEからEXにおける乗車の予約は、紙のきっぷと同様に乗車1カ月前の午前10時から受け付ける。EX予約/スマートEXが条件付きで実施している「1年前予約」には対応しないので注意しよう。当日予約については、EX予約/スマートEXと同様に発車予定時刻の4分前まで受け付ける。
普通車指定席またはグリーン車(指定席)を利用する場合は、座席を「窓側」「中央」「通路側」から選ぶことができる。ただし、EX予約/スマートEXとは異なり座席表(シートマップ)を使った座席指定は行えない(※2)。予約の受け付け時間は午前5時30分から午後11時30分までとなる。
(※2)EX予約/スマートEXでも「残席数僅少の列車」「夜間の予約」では座席表を利用できない
なお、LINEからEXでは一度行った予約は変更できない。乗車する列車や車両を変更したり、乗車人数を変更したりする場合はいったん払い戻してから再予約する必要がある(払い戻しについては後述)。
LINEからEXから購入できるのは、EX予約(e特急券を除く)/スマートEXと同様に乗車券と特急券(グリーン車に乗車する場合は両者に加えて特別車両券)を一体化した特殊なきっぷとなる。そのため、以下の制約が設けられている。
EX予約/スマートEXでは予約(購入)したきっぷを紙で発券することも可能だが、LINEからEXで購入したきっぷは紙で発券できない。先述の通り、乗車前に登録した交通系ICカードか、予約後に発行される二次元コードで乗車する必要がある。
LINEからEXで購入できる普通車指定席やグリーン車のきっぷは、通常のきっぷよりも割安だ。ただし、EX予約/スマートEXよりも割引額が少ない。普通車自由席のきっぷは、通常のきっぷと同額で割引はない。
なお先述の通り、新幹線の駅まで(から)在来線で移動する場合は、区間によっては通常の(割引のない)きっぷの方が安価となるケースもある。
LINEからEXで購入したきっぷの払い戻しは、「改札を通過する前」かつ「予約した列車の発車前」であればLINE公式アカウントのメニューから行える。
払い戻しの手数料は以下の通りだ(普通車指定席/グリーン車は通常期の金額)。なお、乗車前に運休した列車に対する払い戻しは無料で行える。
また、乗車した列車が2時間以上遅れた場合は以下の金額が自動返金される。
(※3)普通車自由席の場合、乗車当日の午後11時30分までに手続きをする必要がある
(※4)乗車する区間/列車によって異なる(「のぞみ」「みずほ」を利用する場合は割高となる)
(※5)乗車する区間によって異なる
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