ここまで差があると、別の面でもチェックしたくなるよね――ってことで、もう1つ、テストすべきことがあるのだった。スペクトルセンサーの搭載によって、オートホワイトバランスの精度は上がったかだ。
この辺りは屋外撮影ではそうそう差は出ないので、ちょっと意地悪なテストをしようと思う。ホワイトバランスって、背景が「単色」のときに崩れやすいのだ。色の情報が限られるからね。
例えば、木の机。そこに、まっ白なミニカーを置いて撮ってみる。すると、AQUOS R9は白いポルシェが青白くなってるのに対し、AQUOS R10はきちんと本来の色が出ている。
予想以上に差が出て、びっくり。
背景を緑にした場合も、結構差が出た。
ちょっと意地悪な比較だけど、木の机に置いたものを撮ったとき、色がちょっとずれるのは他のスマホでもまま見られるわけで、大事なポイントだ。
続いて、普通の室内で人物を撮ってみる。これはさほど差は出なかったけど、よく見ると肌の調子がちょっと違う。
ではここらで、R10で撮ったものを1枚。鏡ごしに目線をもらってみたらちょっと面白かったので「2x」で撮ってみた。
AQUOS Rシリーズといえば料理モード、ってことで料理も撮り比べてみた。AQUOS R10の方が明るくて、きれいに撮れている(ちょっと明るすぎる気もするけど)。
で、料理モードといえば「影を消す」機能も定番だ。撮影時に影を消す処理をしてくれるのだ。めっちゃ分かりやすい例、いきますね。
元がどんな状態かは、撮影時のスクリーンショットを見てもらうと一目瞭然。店の照明の関係で、手に持ってるスマホの影が思いきり落ちているのが分かる。
そんなときは、「影を消す」機能をオンにすればいい。見事に消えるのである。
拡大してガン見すると、影を消した所は微妙にディテールが落ちてるけど、元が元だけに見事としかいいようがない。
さらに、AQUOS R10では「テキストの影を消す」こともできるようになった。
このかなり強い影が、この機能を使うと見事に消える。文字がちゃんと読めるようになった。すごいね。
書類を真上から撮りたいとき、どうしても影が落ちがち。そんなときに特に役立つはずだ。
こちらは、戦時中の東京の区分地図(著作権は切れてます)。これを「テキスト」と判断して影を消してくれるとありがたいなあと思って撮ってみた。ちなみにこれは「東京35区」の時代なので、新宿区はまだなく、「淀橋区」「牛込区」「四谷区」に分かれております。
期待通り、見事に影を消してくれました。
見事に影が消えた! この機能、ありがたい人も多いと思う。ちなみに、これは東京市淀橋区(現在の東京都新宿区の西部)の地図。戦前の新宿駅は、淀橋区だったのだ。(松栄堂「携帯用折畳式大東京地図」より:昭和18年刊)これ、ついでにエッジも検出して台形補正してドキュメントとしてPDFで保存する機能とか欲しいくらい。
シャープ「AQUOS R10」はなぜ“生々しい”のか 開発陣に聞く「撮る・見る・聞く」の進化
約10万円〜の新フラグシップ「AQUOS R10」発表 ピーク輝度3000ニトの明るいディスプレイ搭載、スピーカーも強化
シャープ「AQUOS R9」のカメラはデザインが東洋的で面白い 撮り心地もかなり良好
「AQUOS R10」のSIMフリーモデル発表 AI活用型の新ECサービスを搭載 約10万円から
「AQUOS R10」はAIで半歩先の体験を、「AQUOS wish5」は幅広い世代に訴求 “深化”したシャープのスマホ戦略Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.